(C1)
畜舎の臭気に関する研究(9)
−廃棄物による脱臭効果−
川西啓文(日大)・福重直輝(草地試)・奥村隆志・伊東一(日大)
一般には廃棄されてしまうコーヒー滓、パルプ滓、茶ガラ滓、微粉状の炭、鉄粉を用いアンモニアとトリメチルアミンの脱臭能力を測定し検討を加えた。アンモニアにはコーヒー滓が、トリメチルアミンには茶ガラ滓が有利であることがわかった。
(C2)
鶏ふん堆肥化施設における畜熱式燃焼脱臭装置の開発
本橋哲郎・田極春夫・桑原育朗(栗田工業)
鶏ふん堆肥化施設で発生する高濃度のアンモニアや大量水蒸気を含む排ガスを、排水を発生させず効率的に処理できる「蓄熱式燃焼脱臭装置」を開発し、脱臭試験を行った。その結果、排ガスの臭気除去率は97.7%、アンモニア除去率は95.9%、他の臭気成分及び有機物の除去率は99%以上と高い除去率を得た。また、本脱臭装置の特徴である90%以上の熱回収により低コスト運転が出来た。
(C3)
極寒冷地におけるコンポスト設備
鈴木恒雄・小出英夫・志田勝美(日立プラント建設)・坂口宏明・西東幹造(愛和)
寒冷地における堆肥発酵設備の通年運転を目的に加温方法を検討し、次の結論を得た。投入初期投階のみ加温してやることで、あとは加温無しでも継続して発酵することを確認した。温風ブロアによる加温方法は、寒冷地における加温方法として有効であることを確認し、熱源として灯油ボイラ等を採用することでランニングコストの低減をできる見通しを得た。
(C4)
寒冷地用堆肥化施設の開発(2)
−断熱と強制結露機構を備えた堆肥舎での冬期堆肥化−
向弘之・佐藤義和(北海道農試)・干場信司(酪農大)
断熱と寒冷外気を利用した強制結露除湿機構を備えた堆肥舎を試作し、冬期間の牛糞堆肥化実験を行った。堆肥化初期には、大きな内外気温差が確保でき、良好な堆肥化が実現された。強制結露による除湿は、換気除湿に比べ熱的に有利であることが確認された。堆肥化中の材料水分減量分の約4割が強制結露により回収され、また窒素減量分の約2割が結露水中に溶込んで捕集された。
(C5)
ふん尿処理施設の作業時間と滞在強度
佐藤義和(北海道農試)・干場信司・森田茂(酪農大)・小川秀雄(神奈川大)
「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が施行されたのを機にふん尿処理施設の滞在強度に関する調査(アンケート、聞き取り、実測)を行った。堆肥舎と撹拌発酵施設の滞在強度は44±33(人・時間/50m2・年)であった。この数字は干場ら(1997)が調査した搾乳牛繋ぎ牛舎の滞在強度458±267(人・時間/50m2・年)の約10分の1である。
(C6)
凍結脱水法を用いた乳牛共尿の堆肥化
−凍結脱水法による乳牛ふん尿スラリーの脱水−
木村義彰・高橋圭二(道立根釧農試)・稲野一郎(道立十勝農試)
凍結脱水法を用いた乳牛糞尿スラリーの脱水量および残留固形分を室内試験にて検討した。その結果、凍結処理を施した乳牛糞尿スラリーの脱水率は処理前の重量に対して約20〜50%であった。また、残留物の固形分濃度は処理前の固形分濃度に対して1.3〜2.1倍に増加した。
(C7)
低温メタン発酵脱離液の再分解特性と脱アンモニアの予備検討
北村豊(島根大)・伊藤信之(ダイシン設計)・前川孝昭(筑波大)
中温メタン菌の低温馴化発酵リアクタ脱離液の高度処理とメタンの再回収を目的として、中温メタン発酵による低温メタン発酵脱離液の再分解特性を実験的に明らかにした。また脱離液の再分解に伴うアンモニア阻害の対策として、消化汚泥の脱アンモニア特性を粒状ゼオライト利用の回分吸着試験により予備的に検討した。
(C8)
Dry Methane Fementation System for Livestock Hanure(2)
-Characteristics of start up on Rotational Drum Fermentation-
Jiang Wei Zhong, Yutaka Kitamura, Noriaki Ishizuka(Shimane Univ.)
Attenpting to characterize the Rotational Drum Fermentation System (RDFS), which seemed to be available for anaerobic treatment of non- or low water-dilution livestock manure (called here dry Methane Fermentation (DMF)), four sets of experiments....
(C9)
乳牛糞尿系メタン発酵実証プラントの運転状況
−高温メタン発酵処理の実施例−
永井達夫・坂川竜昭・今下清隆(日本製鋼所)
有効容積10m3のメタン発酵槽を核とする、メタン発酵実証プラントを設置し、乳牛糞尿を720kg/日連日投入処理している。有機酸、アンモニア性窒素の蓄積傾向もなく、比較的順調な発酵挙動を示し、有機物負荷(平均)1.5、2.1、3.7kg-vs/m3/日で、平均有機物分解率27%、平均メタンがス濃度58%、平均単位投入有機物あたり0.3m3/kg-vs/日のバイオガスが得られた。
(C1O)
逆浸透膜による高濃度アンモニア含有汚水の濃縮と浄化
向弘之(北海道農試)・大谷敏郎(食総研)
堆肥化施設での熱交換や除臭に伴って発生する、高濃度にアンモニアを含有する汚水を、逆浸透膜を用いて濃縮・浄化することを試みた。無処理のアンモニア含有汚水は、逆浸透膜でアンモニアを分離できなかった。しかし、硫酸を添加して中和する前処理を施し、逆浸透膜で分離・濃縮することで、汚水量の8割以上を排水可能な水に浄化し、あわせて肥料として利用が見込まれる濃度の高い硫酸アンモニウム水溶液を得ることができた。
(C11)
十勝地方における豪雪による農業施設の被害状況について
細川和彦(北海道工大)・小林敏道・干場信司・苫米地司
本報では、 2000年1月に十勝地方で発生した豪雪による農業施設の被害状況について調査した。豪雪の状況は、他地域における過去の豪雪と同様、少雪寒冷な十勝地方における雪害対策の脆弱性を呈した。農業施設に及ぼした被害も甚大であったが、他の建築物に比べ滞在強度が少ないためか本格的な調査が行われなかった。今後は、適切な調査を行い対策を打たなければ再び同様な災害が起こるであろう。
(C12)
堆肥舎に用いられる屋根葺材料の滑雪特性について
中村祐一郎(北海道工大)・小林敏道・干場信司・苫米地司
本研究は、堆肥舎等に一般的に用いられる屋根葦材を対象に屋外滑雪実験を行い、屋根葦材の滑雪特性について検討したものである。その結果フッ素系フィルムは、低勾配においても滑雪現象を頻繁に発生させる。屋根上積雪荷重の推移状況および滑雪現象の発生は、接触角や動摩擦係数などの材料特性の影響をうける。従って、屋根葦材の差異が屋根上積雪荷重の設定およびコスト面に大きく影響することが明らかとなった。
(C13)
畜舎施設における基礎断熱併用スカート断熱工法の適応に関する研究
小林敏道(日江金属)・千葉降弘・干場信司・苫米地司
凍結深度の穏和手法である基礎断熱併用スカート断熱工法における畜舎施設への適応を検討するため、北海道の既存畜舎施設を対象に実験を行った。その結果スカート幅60cm程度であれば畜舎建築においてもスカート断熱工法による棟結深度の緩和が十分に可能である。また、スカート断熱工法を施工した基礎は、未処理工区に比べ凍結深度が40cm程度緩和できることが明らかとなった。
(C14)
コンクリート製古電柱を利用した堆肥舎屋根の試作
干場信司・菱沼竜男・森田茂(酪農大)・村野實(シオン電機)・奥村昿洋(札幌電設工事)
富士本捷征(フジックス工販)・堀江和美(木質構造研究所)・小川秀雄(神奈川大)
コンクリート製古電柱を利用して堆肥場の屋根を低コスト化することを目的とした。振れ止用横桁(タイビーム)を用いた三角構造(A型フレーム構造)の屋根を建設し、施工時および施工後の状況を把握するとともに、問題点の整理を行った。
(C15)
PC古電柱の耐力確認実験
−畜産施設への再利用に向けた検討−
小川秀雄(神奈川大)・干場信司(酪農大)
資源の再利用及び低コスト畜舎への有益性を考え、PC古電柱を畜産施設に使用する場合の強度確認実験を行った。使用した電柱は製造後経過年数が10年未満から40年以上の18本である。実験結果・考察では、電柱の湾曲程度による耐力の相違を明らかにするとともに、経過年数による耐力の相違が少ないこと、薄肉の断面特性を考えた使用に向けた提案について述べている。
(C16)
ラグーンにおける簡易雨水分離法
高橋圭二・木村義彰・稲野一郎(根釧農試)
簡易スラリー貯留施設(ラグーン)での雨・雪の混入を防止するための簡易な雨水分離方法を開発し、実規模施設での雨水分離状況、シートの耐久性などを検討した。雨水分離シートは、ラグーンを空にした状態でスラリー投入・搬出用ホースを固定し、その上にラグーン全体を多う形で設置する。設置後、上部にあおり止めとして水を投入する。1年半の貯留試験の結果、雨水の分離が可能であった。
(C17)
畜舎スリット床面における流れ特性のシミュレーション
星典宏・山口智治(筑波大)
スリット床面を採用した無窓畜舎を対象として、舎内での複数の小間隙(スリット床面)を通過する流れの解析を試みた。個々の間隙の詳細な流れよりも全体としての気流特性を把握することを目的としたものである。ポーラス・メディア法を用いて、スリット床面を特定の多孔率を持つ構造体として近似することによる数値的可視化シミュレーションを検討し、その適用の可能性を示した。
(C18)
つなぎ飼い牛舎での給水量計測システム
長谷川三喜・池口厚男・本田善文(畜試)
牛舎内の水分発生源の削減について検討を進めるため、つなぎ飼い牛舎における飲水行動の計測制御システムを制作した。本システムは流量センサ出力データを無線LANで送ることが出来、また電磁弁の開閉による給水量制御も可能である。収録された時間帯別の1ヶ月間の延べ給水回数・給水量を見ると、搾乳採食後は格段に多い給水が確認された。1回当たりの給水量は1-2L/回が最も多かった。
(C19)
搾乳ロボット付属フリーストール牛舎での排糞調査
−調査時期による相違−
長谷川三喜・本田善文・池口厚男 (畜試)
安部好文(大分畜試)・川村輝雄・高橋達典(岩手畜研)
既報で搾乳ロボットを使用して不定時多回搾乳を行っているフリーストール牛舎での搾乳牛の排糞行動についての調査したが、夏季についても同様の調査を行い両者の相違を検討した。両調査ともstall近傍への落下糞量が格段に多く、パドック側通路での排糞の大部分はストール利用に関わる行動で惹起されると考えられる。
(C20)
自動搾乳機を活用したフリーストール牛舎の検討
森田茂・韮澤栄樹・杉田慎二・干場信司・小宮道土(酪農大)・平山秀介・時田正彦(酪総研)
本研究は、自動搾乳機を有効に利用するためのフリーストール牛舎の検討を目的として実施した。乳牛の自動搾乳機進入口付近での待機行動の特徴から、乳牛が待機するスペースは必要ないと考えた。また、採食行動の平準化から3列のストールを配置した牛舎でも飼槽列長は不足せず、3列以上のストール配置の可能性も示された。
(C21)
廃水の電気化学的処理法に関する研究
馮伝平(茨城県科学振興財団)・井原一高(筑波大)
于海業(吉林工業大)・杉浦則夫、前川孝昭(筑波大)
水素生成細菌Enterobacter aerogenesの水素生成に対する微量金属塩の影響で調ベた。MnCl2、 FeCl2、CoCl2、CuSO4、それぞれ無添加の場合の最大水素生成値は対照区の最大水素生成値の1.41、1.28、1.26、1.14倍であった。CuSO2などの添加によって、水素生成を阻害したことが分かった。
(C22)
水素生成菌Enterobacter aerogenesの増殖と
水素生成に対する微量金属塩の影響
趙書雲・張振亜・C.P.Norman・前川孝昭(筑波大)
水素生成細菌Enterobacter aerogenesの水素生成に対する微量金属塩の影響で調ベた。MnCl2、FeCl2、CoCl2、CuSO4、それそれ無添加の場合の最大水素生成値は対照区の最大水素生成値の1.41、1.28、1.26、1.14倍であった。CuSO4などの添加によって、水素生成を阻害したことが分かった。
(C23)
小型夕ンクによる培養したアガリクス・アラゼイ・ムリル菌糸及び
その培養液中のβ、D-グルカン含有量
院多本華夫・逵出穂・前川孝昭(筑波大)
優れた機能性食材と言われるアガリクス・プラゼー・ムリールの子実体から菌糸を採取し、発酵槽培養を行った。子実体と比ベて菌糸のβD-グルカン含有量は少ないほうであったが、培養済みの培養液にもβD-グルカンの存在が確認された。培養方法によって菌糸のみならず培養液の有効利用が考えられる。
(C24)
磁性スラッジを用いた高速脱窒リアクターの開発
平田桂・杉浦則夫・前川孝昭(筑波大)
硝酸態窒素低減化対策の一環として、磁性スラッジを用いた高速脱窒リアクターを考案した。本研究はとくに、貧栄養水に対して栄養源を供給しつつ、高速脱窒リアクターによる脱窒を試みた。サブリアクターを用いた磁性スラッジを用いた高速脱窒リアクターの処理効果はHRT9時間で安定するが、HRTを2時間と短くすると除去能力が著しく低下した。
(C25)
畑酪混合地域における地域内循環による窒素負荷の低減
描本健司(ズコーシャ)・干場信司・河上博美・田村悠子・森田茂(酪農大)・池口厚男(畜試)
畑酪混合地域である北海道十餅管内S町の酪農場群を対象として、窒素の収支を調査した。その結果、畑作との連携による地域内循環(敷料と堆肥の交換や畑作物粕類の家畜飼料への利用)により、酪農場における窒素負荷は低減していることが推察された。
(C26)
乳牛糞尿スラリー高温メタン発酵におけるスカム層の挙動
西上智之・松岡文雄(東芝プラント建設)・梅津一孝(帯畜大)
高温メタン発酵におけるスカム生成挙動をガラス窓を備えた発酵槽にて観察し、撹拌有無の影響を比較検討した。原料を1L/日投入し、発酵温度55℃、滞留日数20日とした。結果、スカムは微小ガス泡と共に浮上する固形分により成長し、撹拌はスカム層の生成を抑制し、発酵効率を向上させ、ガス発生量の増加をもたらした。
(C27)
生ごみ処理機による食堂厨芥の堆肥化
−異なる副資材を用いた長期運用結果−
前田武巳・坂本和孝・松原啓・松田從三
近江谷和彦・中嶋博・由田宏一(北大)・鈴木譲治(静岡製機)
微生物分解型生こみ処理機による、学生食堂より排出される生こみの堆肥化について検討した。材料全体、副資材、排出堆肥の積算有機物質量は運転日数に対して直線的に増加した.今後は、材料単独あるいは副資材単独の分解特性を検討する。
(C28)
近赤外分光法を用いた湖水水文のモニタリング
張燕生(茨城県科学技術振興財団)・張振亜(筑波大)
井上武雄(ダイシン設計)・杉浦則夫・前川孝昭(筑波大)
霞ケ浦水質浄化において重要な物質の硝酸塩、リン酸塩、アンモニウム、 Fe塩等の近赤外スペクトルを解析・考察し、上記同塩類において近赤外スペクトルの共通の特徴が見出された。さらに、霞ケ浦湖水の懸濁態NとP、湖水への排水のN、Pの近赤外分析を行い、上記項目の近赤外分析法が可能であることを明らかにした。