(B1)
豚糞尿と有機性廃棄物の混合メタン発酵
松本奈美・濱本修(三井造船)・青木賢二・梅津一孝(帯畜大)
本研究は完全混合型発酵槽による豚糞尿と有機性廃棄物の混合メタン発酵を、35℃中温発酵において検証した。投入負荷を1.37(gCOD/L発酵槽-日)から徐々に上げていくと、2.47(gCOD/L-日)に達した段階で流出水中のCOD濃度が増加し発酵阻害の兆候を見せた。得られたガス発生量は0.33〜0.77(m3CH4/kgVS)であった。
(B2)
エネルギー収支と経済性による共同型バイオガスプラントの評価
石川志保・干場信司・森田茂(酪農大)・菱沼竜男(高根沢町役場)・館山留男((株)ドーコン)・羽川富夫(大成建設(株))・日向貴久(根釧農試)
別海資源循環試験施設を対象に、総合的なエネルギー収支と経済性による評価を行った。試験研究用の施設ではあるが、経済的スケールメリットの可能性およびエネルギー的な償還の可能性が示唆された。
(B3)
繊維性バイオマスを原料としたメタン発酵の高負荷運転実験
織田敦・笈田昭(京大)
繊維性バイオマスをメタン発酵によってエネルギ変換することを目的として、混合フスマを原料としてパイロットスケールの一槽式発酵槽で長期メタン発酵実験を行った。この結果、有機物濃度は40g/L、水理学的滞留時間は16.6日までの有機物負荷において正常に稼動し、これより家畜糞尿などを対象としたメタン発酵と同程度の有機物負荷までは発酵可能であることが示された。
(B4)
生ごみ・家畜ふん尿を原料とするパイロットプラントスケール2相式メタン発酵装置のスタートアップ
馮伝平(茨城科学技術振興財団)・島田敏・前川孝昭(筑波大)・井上武雄(バイオレックス(株))
渡辺優((株)シントー)・山本哲也・村上廣美(茨城県科学技術振興財団)
豚糞尿や生ごみを同時にメタン発酵する装置のスタートアップには原料を少量投入した。発酵槽内のメタン濃度が徐々に増加し、脱離液のVSは投入原料のそれの約10%まで減少した。メタン発酵は順調に進行している。
(B5)
近赤外分光法による搾乳時生乳の乳成分、体細胞数、乳中尿素態窒素の測定
川崎正隆・川村周三・伊藤和彦・塚原真己・中辻浩喜(北大)・夏賀元康(山形大)
近赤外分光法を用いて搾乳時乳質の連続測定装置を試作し、測定精度を検証した。その結果、乳脂肪(r2=0.94、以下同様)、乳タンパク質(0.73)、乳糖(0.87)、体細胞数(0.71)、乳中尿素体窒素(0.84)、それぞれの乳質において実用上十分な精度を得た。よって近赤外分光法による搾乳時の乳質連続測定は可能である。
(B6)
有機性廃棄物再資源化施設の地域空間配置
東城清秀・能見有紀・加藤仁・渡辺兼五(東京農工大)
家畜ふん尿を対象とした共同利用型有機性廃棄物再資源化施設の建設場所、設備の機能と規模等についてGISとLCAの手法を用いて検討した。導入施設の4シナリオについて、排出される環境負荷物質の積算データを比較した結果、液肥利用するバイオガスプラントの負荷は少ないことが分かった。
(B7)
家畜ふん尿の主体とするメタン発酵における衛生指標菌の消長
松田從三・瀬尾郁江・近江谷和彦・青山英明(北大)
国内9ヵ所21サンプルと、中国5ヵ所8サンプルの消化液を調査した結果、病原体(E.Coli、腸球菌)を除去するには、高温発酵や殺菌槽が有効であった。低温や中温の連続式発酵槽で病原体を死滅させるのは難しいが、ある程度の減少は可能である。
(B8)
Survival of Verticillium dalhiae during mesophilicand thermophilic anaerobic digestion of dairy cattle slurry
Ndiaye Mame Faballa,Masanori Koike,Kazutaka Umetsu(Obihiro University of Agric.and Veter.Medicine)
Generally, Biowaste harbors pathogenic microorganisms that May be a health risk for people animalsand plants.Anaerobic digestion would make safe theuse of effluent as a fertilizer and soil conditioner as long as methods of treatment used both reduc
(B9)
水産廃棄物と乳牛ふん尿の混合メタン発酵
山崎世理・桜井俊文(帯畜大)・藤井章(沖縄県庁)・梅津一孝(帯畜大)
乳牛ふん尿とイカの内臓との混合メタン発酵において本実験ではバイオガス生成量が最大となる最適混合比及び、滞留日数を明らかにすることを目的とした。混合比を5%、7.5%、10%、20%、30%、滞留日数をそれぞれ20日、15日、10日、7.5日とした結果、混合割合5%で、滞留日数15日が最もメタン発酵に適していると考えられる。
(B10)
乳牛ふん尿用パッシブ型簡易メタン発酵バックに関する基礎実験
梅津一孝・見世竜慈(帯畜大)・金山公夫(北見工大)・千葉秀俊・田村和久(光化成(株))
今回考案された「乳牛ふん尿用パッシブ型簡易メタン発酵バック」は、バイオガスシステムの原理とソーラーポンドの原理を併せ持った簡易ふん尿処理施設であり、実用化に向けて建設費及び維持費の面でコスト削減が実現され、畜産ふん尿問題へ大きく貢献することが期待されている。
(B11)
調理用トマトの乾燥−乾燥速度と収縮−
折笠貴寛・中村俊輝・田川彰男・飯本光雄(千葉大)
熱風とマイクロ波併用により調理用トマトを乾燥し、含水率変化、体積変化および断面積変化について測定した。その結果、含水率200%(d.b.)近傍までは恒率乾燥期間にあり、且つ、体積は含水率の1次、断面積は含水率の指数関数で近似できた。また、恒率乾燥速度を含水率の関数として推算することができた。
(B12)
振動がイチゴの損傷および呼吸速度に及ぼす影響
中村宣貴・森良種・椎名武夫(食総研)
イチゴを供試材料として上下振動が損傷および呼吸速度に及ぼす影響について検討した。その結果、振動によるイチゴの呼吸速度の上昇の要因には振動そのものと振動による損傷があること、呼吸速度と損傷は加速度が大きいほど増加すること、イチゴ果実に発生する損傷は振動周波数により異なり低い周波数ではオセ傷、高い周波数ではスレ傷が多い傾向にあること、などが分かった。
(B13)
食品品質の感性評価システム構築に関する研究
−匂い誘発脳波の分類についての基礎的検討−
阪田治(茨城県立医療大)・林秀杰・橋本光・佐竹隆顕(筑波大)
本研究では食品感性評価研究の一環として、人間の推論判断機能を模した食品感性受容モデルの開発を行うことを目的としている。人間の食品評価指標として特に嗅覚に注目する。その人間の推論判断機構をモデル化するために、食品の匂いを嗅いだ際の脳波を計測し、食品の違いによる脳波の分類を試みた。
(B14)
インピーダンス特性による牛肉品質評価の可能性
谷原礼諭・石川智・橋本和博・渡邉朋子・中嶋哲治(香川畜産試)・豊田浄彦(神大)
日浦千尋(高知畜試)・新居康生(徳島農水技セ)・岡田栄一(愛媛畜試)・田口圭吾(帯広大)
松本和典(近中四農技セ)・岡山高秀(神大)
和牛産肉能力検定(間接法)終了時に枝肉ロース部分のインピーダンス測定を行い、牛肉の新たな品質評価法の一つとして、BISの有効性を画像解析結果とともに検討した。
(B15)
活性酸素消去発光(XYZ系微弱発光)による精米品質評価の可能性
萩原昌司(食総研)・齋藤高弘・高橋大輔・ 伊藤勝行・志賀徹(宇都宮大)・大谷敏郎(食総研)
本研究はXYZ系微弱発光を用いた品質評価法の開発を目的とし、発光現象の詳細な検討や精米の脂肪酸度を推定の可能性を検討した.標準試薬の発光特性に基づいた活性酸素消去発光の解析方法を明らかにし、X発光計測による精米の脂肪酸度計測の可能性が示された。
(B16)
馬鈴薯表皮および皮下組織の物理特性が内部損傷におよぼす影響
弘中和憲・石橋憲一・熊田健(帯畜大)
馬鈴薯の内部損傷発生機構を解明するために、加工用の4品種を用いて、塊茎の表皮および内部組織の破壊応力、破壊歪みおよび破壊エネルギーを測定し、損傷馬鈴薯の物理特性を検討した。その結果、損傷を受けにくい馬鈴薯は表皮および内部組織ともに各物理特性が大きな品種であることが分かった。
(B17)
珪酸硫酸ナトリウムによるオカラタンパク質生分解性フィルムの物理特性の改善(1)
院多本華夫・李紅(筑波大)・石川豊(食総研)・前川孝昭(筑波大)
市販大豆タンパク質のフィルムと比べてオカラタンパク質フィルムの形成にはより多いグリセリン量を必要とした上、フィルムの物理特性は良好であった。しかしこの溶液にドデシル硫酸ナトリウムを添加した結果、オカラタンパク質フィルムの物理特性は100%以上の改善を見た。
(B18)
珪酸ナトリウムによるオカラタンパク質生分解性フィルムの物理特性の改善(2)
李紅・院多本華夫(筑波大)・石川豊(食総研)・前川孝昭(筑波大)
オカラタンパク質を主体とした溶液にドデシル硫酸ナトリウムを添加した前報と比べて、珪酸ナトリム(水ガラス)を添加した場合のフィルムの物理特性は大きく改善された。ポリエチレンとCaCO3で作られた市販袋のプラスチックフィルムのレベルまで達した。実用化に残留問題は水蒸気透過性の改善であった。
(B19)
泡盛の熟度判定に関する基礎的研究(2)
秋永孝義・川崎聖司(琉球大)・田中宗浩(佐賀大)・田邊哲也((株)FANTEC)
前報で泡盛の熟度判別が近赤外分光分析で可能であることを示した。3社9種製品について同様の判別を試み、併せて透過反射式の近赤外分光分析装置の適応性を検討した。その結果、泡盛の種類が既知であれば、透過率を計測することで熟度の評価が可能であった
(B20)
スカイラジエータを用いた冷房システムの集熱特性と熱負荷除去性能
小綿寿志・佐瀬勘紀・石井雅久・森山英樹(農工研)
精密温度計測によりスカイラジエータの冷熱集熱特性、エアワッシャ式冷却器の冷却能力を解析した。放射冷却量、外気温、冷媒(水)温度との関係を明らかにし、計算による推定を可能にした。4.0uのスカイラジエータを備えたシステムの冷却性能は約50〜500Wであり予冷時のあら熱除去に有効と判断された。
(B21)
寒冷外気による氷片の生成とその利用
近江谷和彦・山田哲・松田従三(北大)・手塚正博(北海道立工業試)
冷熱吸収装置と製氷装置を分離した氷片生成装置を試作し、寒冷外気における実験で外気温−5.4〜−9.4℃において、5.3〜14.1kg/hの氷片を生成することができた。外気温に対してブライン流量を制御し、熱交換器の伝熱面積を大きくすることにより性能が向上すると考えられ、寒冷外気による氷片生成の実用化が期待できる。
(B22)
吊り下げ型緩衝材による青果物の損傷防止に関する研究(2)
−吊り下げ型緩衝材の振動伝達特性とモモの損傷性−
森良種・中村宣貴・椎名武夫((独)食総研)・上内茂秋(太洋興業(株))
モモを入れた吊り下げ型緩衝材容器をコンテナに詰めた緩衝条件は、慣行包装のモモをフルーツキャップで包んだ後、テーパー型トレイに入れてコンテナに詰めたもの、およびフルーツキャップで包んだモモを段ボール箱に詰めたものに比べ、共振周波数における加速度伝達率の値が小さく、モモの損傷が少ないことが明らかとなった。
(B23)
変位拡大機構付き圧電アクチュエータを用いた異物除去装置の開発
工藤謙一・徐世傑・樋口俊郎(東京大)・佐竹利子・柴田恒彦・池田憲政(サタケ)・矢野健(電子精機)
近年、PL法やHACCPシステムに基づいた総合的衛生管理が行われ、異物混入対策の検査機器や選別・除去装置の必要性が高まっている.本報では、異物除去装置の開発を目的として、従来の圧縮空気を用いた方式に代わる新たな技術としてインパクト方式異物除去技術を提案し、異物除去実験を行った。
(B24)
養液循環栽培における除菌システムの検討
李公仁・李菜植・姜泰京・金相(韓国農業機械化研所)
養液栽培における廃液内の病原菌の効果的かつ実用的な除菌技術の確立を目的として膜による除菌システムを試作し、その性能について検討した結果、限外ろ過膜を用いることによって病原菌の一定の除菌効果が得られるとともに温水による膜洗浄は87%まで流量が回復できることが分かった。今後、環境保全の面や肥料代等の経済性の面での改善が期待できる。