(C1)

回転ドラム型発酵システム(RDFS)による食品副産物のドライメタン発酵

椎名威仁(ミヤマ)・北村豊・佐竹隆顕(筑波大)

 RDFSを用いて豆腐おからを無希釈でメタン発酵するにあたり、遊離アンモニアによるメタン発酵阻害を抑制するために、原料のC/N比を調整した。その結果、投入した炭素分がプロピオン酸に変換し、システム内に蓄積した。このためNH4+生成の大きな抑制は得られなかったが、pH低下により遊離アンモニア生成は抑制され、518L/kg-VS・dのガス収率が得られた。


(C2)

バイオガスプラントの遠隔管理

横山慎司((有アグリウエザー)・干場信司(酪農大)・石川志保(北王コンサルタント)・大友詔雄(北海道自然エネルギー研究センター)

 酪農学園大学では、バイオガスプラント内の各所に設置されたセンサーの値をインターネットを介してモニタリングするシステムを昨年から試験運用している。その遠隔管理に向けたシステムの概要を紹介するとともに、その運用に当たっての課題等を整理した。


(C3)

生ゴミ用固液分離機の改良と粉砕スラリーのメタン発酵

島田敏(筑波大)・馮伝平(茨城県科学技術振興財団)・前川孝昭(筑波大)

 昨年試作し、報告した生ゴミ用固液分離機を改良した。粉砕速度は、23〜40kg/hに向上した。生ゴミ粉砕スラリーは、2相式プラグフロー型発酵槽での豚糞尿混合メタン発酵において、VS負荷4.2kg・HRT9日の条件で、メタン発酵槽液容積比最大3.5倍のバイオガスを発生し、COD除去率は73%を達成した。


(C4)

共同利用型および個別型バイオガスプラントのエネルギー的・経済的比較

石川志保・干場信司(酪農大)・日向貴久(根釧農試)・石田哲也(開土研)・羽川富夫(大成建設)・館山留男(ドーコン)・菱沼竜男(高根沢町)・竹内良曜(北王コンサルタント)・森田茂(酪農大)

 実用規模の共同利用型バイオガスプラントを想定し、エネルギーと経済性の面から評価を行った。さらに、個別型バイオガスプラントとの比較も試みた。


(C5)

水素醗酵液を原料としたメタン醗酵における担体の効果

新屋文隆(西原環境テクノロジー)・大下信子・竹本裕・品田司(西原環境テクノロジー)

 水素醗酵後の醗酵液を原料としたメタン醗酵実験において、担体を充填することでメタン生成に関与する微生物が効率よく付着していたことが考えられた。このことから、担体はメタン醗酵に有効であることが確認でき、HRT15日、有機物負荷3.0[kg-CODCr/m3・d]でも運転可能であることが分かった。


(C6)

バイオディーゼル油を補助燃料とするバイオガス用コージェネレーションシステムの性能特性

朴宗洙・阿部佳之・福重直輝・本田善文(畜草研)・野口伸(北大)

 バイオディーゼルとバイオガスで運転できるコージェネレーションシステムを開発し、運転特性を検討した結果、低負荷運転ではバイオガスの供給割合が高くなることによって燃料消費率は増加するが、NOx排出濃度は減少すること等が確認された。


(C7)

メタン発酵処理がバーチシリウム菌、フザリウム菌の生存率に及ぼす影響

瀧本淳徳・梅津一孝・藤原真理子・山崎世理・小池正徳(帯畜大)

 本研究は作物病原菌であるバーチシリウム菌とフザリウム菌のメタン発酵の死滅効果について35℃と55℃で回分試験を行った。その結果、微生物を90%死滅させるのに必要な時間T90は、バーチシリウム菌は35℃で7.7日、55℃で0.6日となり、フザリウム菌は35℃で0.5日、55℃では15分ですべて死滅し、共に55℃での死滅効果が高い事が明らかとなった。


(C8)

メタン発酵槽の電位制御

梅津一孝(帯畜大)・濱本修(三井造船)・井原一高(帯畜大)

 PAN系炭素質カ−ボンフェルトを作用極とし、乳牛糞尿嫌気発酵消化液と生ゴミペ−ストの混合スラリ−を35℃と55℃で嫌気発酵させ、一定電位を印加して、発生するバイオガス量とそのメタン濃度を測定した。電位を低く制御することによりバイオガス生成量は増加し、さらに、バイオガス中のメタン濃度も上昇した。


(C9)

エネルギー回収型資源循環有機系廃棄物処理のシステム開発―豚尿の二相式メタン発酵処理とバイオガス回収―

林恒生・木村英次・黒岩共弘(豊国工業)・守田和夫(鹿児島大)

 本研究は、養豚経営における低コスト型の処理システムの開発を目的とし、豚尿汚水中の夾雑物のみを除去した高SS濃度汚水の湿式二相式メタン発酵処理を行った。その結果、アンモニアによる発酵阻害も特になく比較的高効率なガス化率及びVS分解率が得られ、豚糞尿を固液分離した液系の処理に本方式が適している事が示された。

   
(C10)

エネルギー回収型資源循環有機系廃棄物処理システム技術開発−豚糞の乾式メタン発酵処理とバイオガス回収−

三崎岳郎・劉宝鋼・石橋保(栗田工業)・守田和夫(鹿児島大)

 豚糞のNH3濃度から単独での高温メタン発酵が困難と判断でき、可燃ゴミとの重量混合比8:1で高温乾式メタン発酵を行った。豚糞のNH3濃度が3100mg/kg以下、VS負荷11.4kg/m3・日のとき、乾物分解率は約40%であった。1kgVS分解で0.4Nm3のメタンガスを得た。


(C11)

エネルギー回収型資源循環有機系廃棄物処理のシステム技術開発湿式メタン発酵処理脱離液の電極電気分解処理

宮園宏禎・奥村隆則・村上孝信(シンコー)・守田和夫(鹿児島大)

 本研究開発では、電極電気分解処理による高濃度有機系廃水、特に湿式メタン発酵処理脱離液処理を対象とする技術開発を行うことを目的として実験を行った。その結果、電極電気分解処理は高濃度有機系廃水の湿式メタン発酵処理脱離液に対して有効な処理であることを明らかにできた。


(C12)

エネルギー回収型資源循環有機系廃棄物処理のシステム技術開発
−発生バイオガスのコージェネ化システム構築−

梅津太一朗・竹吉雄一・原田達朗・西山和利(西日本環境エネルギー)・守田和夫(鹿児島大)

 本研究は、エネルギー回収型有機系廃棄物処理システムの開発を行うものであり、このうち発生バイオガスのコージェネ化システムを構築することを目的とするものである。畜ふんのメタン発酵によって得られたバイオガス燃料を利用し、小型のガスエンジンを使用した装置の設計、試作および性能評価を行った。


(C13)

エネルギー回収型資源循環有機系廃棄物処理のシステム開発
−乾式メタン発酵残さ等の炭化と屋上緑化資材の可能性−

守田和夫・藤田晋輔(鹿児島大)・二俣学・前村記代(協同組合ケトラファイブ)

 本研究開発では、豚糞を使った乾式メタン発酵残渣の資源化の一方途として炭化処理を行い、炭化物成型ボードを試作し、屋上緑化資材としての有価物化の可能性について検討した。基礎研究としてスギ炭、竹炭、生ゴミ炭を試作し、炭化製品の屋上緑化資材としての成分分析、物性などを調べ、その適応性について検討した。


(C14)

赤外線照射による柑橘表面殺菌の可能性

内野敏剛・井上歩美・川崎浩平(九大)・濱中大介(近畿大)

 貯蔵中の腐敗防止による高品質長期貯蔵を目的とし、赤外線を用いた柑橘類殺菌の可能性を検討した。予備試験の結果、果実表面に変色がみられるものの、赤外線照射により腐敗果の発生を遅らせることができた。また、Penicillium italicumとPenicillium digitatumを供試して赤外線を照射し、1.0kWでは、最短15s程度で生存比を0.1以下とする結果を得た。


(C15)

酸性電解水の作物病害防除への応用と効果

阿知波信夫・吉田恭一郎(ホシザキ電機)・草刈眞一(大阪府立食みどりセ)・阿部一博(大阪府大)

 KCl電解の強酸性電解水で各種植物病原菌を処理した.分生子等の懸濁液と強酸性電解水を混合した所、いずれの病原菌も検出されなかった.続いて圃場でキュウリウドンコ病、イチゴ灰色カビ病等への試験を行なった所、病害発生前から予防的に利用することで高い防除効果が認められた。


(C16)

電解を利用した水処理方法とその殺菌効果

紙谷喜則(ホシザキ電機)中川祥平・島木貴之・進藤昌子・守田和夫(鹿児島大学)

 本研究では、水の電気分解処理システムの開発を行うことを目的として、電解還元水(アルカリイオン水)と比較することで、基礎実験を行った。循環電解処理法は、新しい生体利用水として殺菌効果を有し、且つ電解還元水と同等な酸化還元電位を得ることを明らかにした。


(C17)

通電加熱による液体食品の殺菌(1)−通電加熱による牛乳の殺菌−

孫慧先・伊藤和彦(北大)・松本光司(O&R技研)・森田茂(酪農大)

 牛乳を通電加熱法および外部加熱法を用いて殺菌を行った。一般生菌および耐熱性乳酸菌を対象に菌数の減少を検討した結果、同一温度条件下において通電加熱法は外部加熱法よりも大きな殺菌効果を持つことが明らかになった。通電加熱において、周波数を高めると殺菌効果が向上した。両加熱方法による牛乳のホエータンパク質の熱変性程度に差は認められなかった。


(C18)

泡を利用した乳頭ディッピング作業

長谷川三喜・本田善文・市来秀之(畜草研)

 泡を用いることにより、粘度の低いディップ剤でも乳頭の保護皮膜形成が良好で、少ない資材量で制菌効果を持続的に得られるとの仮説を立て、泡ディップ用具を試作して確認試験を実施した。泡ディップ式は、ディップ剤消費量がスプレー式の2/3に減少し作業者から最も遠い右後乳頭のディッピング1時間後の一般生細菌数において、スプレー方式との間で有意な差異が見られた。


(C19)

水管理によるトマト苗の長期保存に関する研究

宮本眞吾・世良田和寛・内ヶ崎万蔵(日大)

 養液管理だけによるトマト苗の長期保持に関する実験を行った。温度26度、湿度70%のバイオトロンの中で6週間程は大きさを維持できた。しかしながら、植物自体の生長は進行しており、葉の段数は実験区と対照区の間にほとんど差がなかった。長期にわたり光量が不足していることから、実験区、対照区ともに葉色が悪くなり、同じような状態となった。今後は苗の品質等を考慮していく必要がある。


(C20)

電解水の葉面散布による野菜の生長促進効果

吉田恭一郎・齊藤洋介・阿知波信夫・片寄政彦(ホシザキ電機)

 栽培中の葉ネギとニラにKCL電解の強酸性電解水及び強アルカリ性電解水を交互に週1回散布することにより、新鮮重と茎径(ニラは葉幅)が無散布や水道水散布と比較して増加した。成分については、遊離アミノ酸が増加した。電解水散布による葉面変色等の散布障害は発生しなかった。


(C21)

画像解析による穀物調製特性の計測

後藤清和・大島隆久(岐阜大学)

 穀粒のサイズに関する研究は、従来、目視やふるいなどの装置が用いてられてきた。これらの方法では、分布を考慮した検討ができなかった。画像解析によりその点を解決することとしたが、レンズの収差等の影響で理想的な画像を得ることができない。そこで、本研究では、画面上に生ずるひずみを位置別に測定し、修正係数を求めてより正確な値を得ることとした。


(C23)

空調方式の違いが一坪型冷蔵庫の予冷性能に及ぼす影響−壁面冷却法式冷蔵庫と強制通風方式冷蔵庫の比較−

Poritosh ROY(食総研)・岩城邦明(氷蔵システム)・宮竹史仁(宇都宮大)・中村宣貴・岡留博司・椎名武夫(食総研)

 プラスチックコンテナ詰め(約25kg)したバレイショを庫内に満杯詰め(入庫量1.5t)した際のコンテナ中心部の中心品温は、いずれの方式においても設定温度より高かった。無次元温度が0.5に達するまでの時間の空調方式の違いによる大小関係は、積載位置で異なった。


(C24)

生鮮食品用結束テープの簡易切断技術の開発

片平光彦(秋田県農試)・佐々木和則(前秋田県農試)・森川吉二郎・田村保男・加賀屋博行(秋田県農試)

 開発した結束テープは、市販結束テープの幅方向の中央部、長手方向と平行する位置に約10mm間隔でスリットを連続的に形成したもので、市販の結束テープと同等の強度を有し、長ネギ等の結束に用いた場合、テープの切断が容易で切断時間も短縮できる。


農業施設学会