ウォーターカーテンハウスの散水ノズルをフォグノズルとすることで、散水量の著しい節減がえられるが、保温性がなお不十分であった。そこで屋根面の散水ノズルの数を増やして散水量を増加させ、保温性の向上を計った。保温性を損なわない範囲の散水量削減は従来型の30%程度であった。
安価な夜冷育苗処理施設として、地下水を低温水源とした顕熱利用型の散水冷房方式を考案した。利用散水量を最小限に抑制する運転方法の構築を目指して、散水量の最適な制御方法を検討した結果、外気温に対して最適な散水量を推定して散水形態の制御を行うことにより散水量を削減できることを示した。
The study investigated seed germination and growth of eucalypt and pine plants in commercially available trays designed for vegetable nursery. Seedling growth was also studied after plants were transferred to bigger pots. It was found that root air-pruning improved plant growth.
空気膜構造温室(エアハウス)において、夏期及び冬期の内外の日射、気温、湿度等の測定を行い、環境特性を把握した。換気回数が4〜5回/hと少なかったことから、夏期における昇温は30℃近くになっていたが、冬期の昇温は15℃程度であった。晴天時日中の熱収支試算によると、ハウス内の日射吸収熱量は夏が冬の約2倍であるが、放熱の割合は夏冬ともに同様で換気伝熱45%、貫流熱量35%、地中伝熱20%程度の割合であった。
本実験では、多孔質セラミックを使用した新栽培システムを開発し、ブロッコリーとホウレンソウの栽培実験を行い良好な生育結果を得た。特に物理的にはセラミックパイプに接する根圏域土層の土壌粒子が小さいほど効果的であることがわかった。さらに、'94年度夏期栽培では、40度を越す猛暑の中、水耕区は水温上昇により作物が枯死したが、セラミック栽培区では、順調に花芽を分化し、気候変動にも耐久性があることも判明した。
火力発電所から排出される石炭灰を焼成したアッシュボールを新しい養液栽培用固形培地として応用した。アッシュボール栽培ベッド内の水分率分布の均一化のために、シルバーマルチの有無、ジフィーポットの有無及び給水量を条件にベッド内培地層の水分率変化について調査した。ベッド内の水分率の均一化の維持にはシルバーマルチおよびジフィーポットの使用が有効であった。
イチゴ(品種‘とよのか’)を供試材料として、輸送条件および貯蔵条件(温度、湿度及び振動)が品質にどのような影響を与えるのかを検討した。呼吸速度は品温が高くなるほど上昇し、振動が加わればさらに上昇した。これに伴い、糖度、ビタミンC含量の低下も著しくなった。しかし、0℃に近い低温では呼吸量の抑制効果が大きく、振動による呼吸上昇もよく抑制され、果実硬度、糖度、ビタミンC含量等の品質保持効果が大であった。
イチゴの収穫後の高品質保持技術の開発を目指し、環境ガスを制御するいわゆるCA条件下でのイチゴの品質変化を検討した。イチゴはCA条件下で呼吸速度が大きく減少し、酸素濃度、二酸化炭素濃度両方の影響を受けた。またCA条件下で果肉硬度が高く保持きれ、腐敗、損傷も抑制された。内部的にはアスコルビン酸の保持効果が認められた。
混合ガス発生装置で作成したガスを、青果物チャンバヘ導入し、チャンバから排出されるガスを自動ガスクロマトグラフで測定するガス代謝測定装置を開発した。測定用6チャンネル、通気ガス、標準ガス各1チャンネル、合計最大8系統を自動切替えし、連続分析を行う。装置の基本性能およびブロッコリー、スイートコーン、エダマメの酸素吸収速度、二酸化炭素排出速度を測定した。
前報に続いて、宮内イヨカンの長期貯蔵(1/上〜4/中)を目的とした現地実験を行った。貯蔵庫の温度8〜10℃、湿度80〜95%は小型冷房機の導入と、ビニールシート保水マットの利用で維持し、果実減量が抑制できた。果皮色のa/b値は出荷可能な状態を示し、糖酸比(甘味比)は高くなった。冷房貯蔵区は、対照区(常温)に比べ品質の劣化が少なく、果実の新鮮度が保持できた。
温州ミカンの糖度・浮皮・果肉歩合など内部品質と非破壊測定可能な果実密度との関係を求めた。その結果、収穫時の果実密度が高い方が糖度が高く、浮皮空間率が小さくて果肉歩合が高いことが統計的に明かとなった。果実密度は浮皮・糖度・果肉歩合など温州ミカンの総合品質を表す指標として適切である。非破壊密度選果の意義が温州ミカンについて見い出され適用が期待できる。
メロンでは糖度と日持ちが極めて重要な内部品質であり、外観品質に加え、糖度と日持ちを考慮した選果が理想的である。メロンの果実密度と糖度・日持ちの関係を追究した結果、密度と糖度には高い相関があり、垂回帰分析により糖度が推定できた。低密度果は日持ちが良いのに対し、高密度果は発酵し易いことが明かとなり、日持ちの良否を相対評価する指標として密度が適切である。
本研究の目的は、イチゴの貯蔵・輸送条件の履歴を近赤外分光法により非破壊的に判別することである。OG、2G及び0.5G加振区を用いたイチゴ果汁の貯蔵温度の判別において、原及び2次微分スペクトルの全体の適中率は、それぞれ73.3%、56.5%であった.また、OG及び0.2G加振区との加振強度の判別において、原及び2次微分スペクトルの全体の判別率は、それぞれ67.4%、58.7%であった。
本研究においては、生育肥大中及び成熟ナシ果実の構成糖(蔗糖、ブドウ糖、ソルビトール)を近赤外分光法により測定し、ナシ果実の生育診断について検討した。生育段階の異なる果実の各構成糖を測定した結果、生育段階の速いによる構成糖含量の変化と、栽培年度の違いによる構成糖含量変化の違いが確認され、近赤外分光法により果実の生育診断が可能であることが示された。
モモ、リンゴ、スイカを用いて非破壊内部品質評価装置の性能の測定手法を検討した。いずれも、2社を比較したが非破壊と破壊検査で高い相関が認められた。精度を高めるには検量線の作成が重要であることも判明した。無作為抽出で供試果数を減らすと相関はやや低くなったが、低糖度、中糖度、高糖度に分けて抽出すると相関が高くなった。これをもとに、短時間で精度の高い検量線を得る方法を提言した。
栃木県下において、昨年度から試行されているイチゴの簡素化規格出荷形態と現行規格出荷形態を調査対象とし、イチゴの収穫調製作業の作業精度を作業別拘束時間、出荷量の観点から比較検討した。1日の摘取調製作業に係わる拘束時間は簡素化規格出荷農家の方が短縮され、単位時間1人当たりの摘取調製作業量も効率的な結果となり、調製作業負担が精神的にも軽減され、時間的余裕が出ていることが明らかになった。
静岡県の予冷施設14件を対象に施設の空間計画に関係する項目について調査した。施設の建設位置は幹線道路へのアクセスには有利な位置に建設された例が多かった。予冷方式は差圧式と真空式がほば半数ずつであった。施設内の事務員数は真空予冷の場合の方が多かった。また、出荷用のプラットホームを設置している例は少なかった。
複数等級を同一ラインで直列的に扱うトラッキング方式につき、ライン速度と作業員の能率、組作業を行う人数1人の作業員が担当する範囲などが選別機の操業度に及ぼす影響を検討した。本方式では工程を合理的に計画すれば、並列的に等級別ラインを設置する従来法に比ベ、等級比率や作業員1名が受け持つトレイの範囲の如何にかかわらず選別機をフル操業の状態に近く保つことが来るが、正しい利用法が大切なことが指摘される。