(C1)

ウインドレス離乳子膠舎の換気システムと舎内環境

山口智治・星典宏・畔柳武司(筑波大)・大兼政雄二(全農)

 同一棟内の同形状豚房空間で異なる換気方式を採用した2部屋の豚舎ついて、舎内環境を換気方式の違いの観点から検討しその特性について考察した。舎内温熱環境は通年で南部屋ともに特異的な問題などは認められず、制御として良好な結果を得たが、浮遊粉塵とアンモニア濃度については換気方式の適いに起因するそれぞれ相反する差違が認められた。


(C2)

養豚生産システムにおける適正離乳日齢の検討

大兼政雄二(全農)・前川孝昭・山口智治(筑波大)

 合理的な生産システム追究のため、日齢と季節による子豚の血祭中IgG濃度の変化を測定して.疾病対策の観点からの適正離乳日齢を検討した。子豚のIgG濃度は7日齢以降二次関数的に減少し、21日齢より離乳を3〜5日早めても、大きな疾病感染防止効果は期待できないものと思われた。また、季節的には冬季における18日齢以降のIgG下率が高く、この期間の環境制御がとくに重要であると考えられた。


(C3)

畜舎施設規制の緩和に向けて(4)
積雪荷重が畜舎施設の建設コストに及ぼす影響について

小林敏道(日江金属)・苫米地司・千葉隆弘・干場信司(酪農大)

 本研究は、積雪荷重が畜舎施設の建設コストに及ぼす影響について検討したものである。積雪荷重の設定を変化させて畜舎施設の建設コストについて分析した。その結果、積雪荷重は鉄骨工事のコスト増減を支配し、その工事コストは、躯体工事全体の50%を示す。従って、畜舎施設のコスト緩和は、積雪荷重を低減する手法を確立する必要がある。


(C4)

畜舎施設規制の穏和に向けて(5)
凍結深度が畜舎施設の建設コストに及ぼす影響について

苫米地司(北海道工大) ・小林政道・千葉隆弘・干埠信司(酪農大)

 本研究は、凍結深度が畜舎施設の建設コストに及ぼす影響について検討したものである。凍結深度の設定を変化させて畜舎施設の建設コストを分析した。その結果凍結深度は基礎工事のコスト増減を支配し、その工事コストは、躯体工事全体の50%を占める。現行の畜舎設計基準では、基礎の緩和を考慮していないことから、基礎工事の緩和をはかる手法を十分検討する必要がある。


(C5)

畜舎施設規制の緩和に向けて(6)
畜舎施設における積雪荷重の評価について

千葉隆弘(北海道工大) ・小林敏道・苫米地司・干場信司(酪農大)

 本研究は、畜舎施設における滑雪現象を考慮した積雪荷重の評価について検討したものである。アメダスの気象資料を用いて積雪荷重を積雪深および降水量から算出した。その結果観測されている降水量は降水量計周辺の風速に影響され、実際の降水量よりも小さくなる。このことから、降水量から積雪荷重を評価する場合は、降水量計の捕捉率を考慮する必要がある。


(C6)

無窓鶏舎における空間電位と粉塵濃度

池口厚男(畜試)・福重直輝(日大)・長谷川三喜・本田善文(畜試)

 エアロゾルは通常正に帯電していると言われていることに着目し、無窓鶏舎内で発生するエアロゾルを超音波噴雰器の帯電零化によってトラップする技術開発を検討するため、無窓鶏舎内の空間電位と環境要因との関係について測定した。空間電位と粉塵濃度の間には正の相関、アンモニア濃度には負の相関が見られた。


(C7)

帯電霧化による粉塵トラップ

福重直輝(日大)・池口厚男・長谷川三喜・本田善文(畜試)

 本研究は超音波噴霧器を用いて帯電霧化による空気の清浄化を行う技術開発を目的とした。チャンバー内に粉塵を充満させ、噴霧無し、通常噴霧、帯電噴霧(+,-)の4Caseによって粉塵の減衰を実測した。その結果、超音波噴霧器は粉塵除去に効果があることがわかり、最も効果が認められた噴霧方法は−帯電噴霧であった。この方法は他の3Caseと比ベ、減衰速度は速く、減衰限界においても下回っていた。


(C8)

不定時多回搾乳を実施しているフリーストール牛舎での排糞調査

長谷川三喜・本田音文・池口厚男(畜試)・川村輝雄・高橋達典(岩手県畜産研)

 FS牛舎における、糞尿の分離搬出法の検討を進めるため、搾乳ロボットを使用して不定時多回搾乳を実施しているFS牛舎での排糞調査を行った。乳牛が常時滞在する条件下に率いても,糞の量的,時間吼空間的偏在が見られ、含水率が高い糞の場合排糞回数が増え、1回当たりの排糞重量が少なくなる傾向があると推測された。


(C9)

3次元豚体形状に基づいた肥育豚の日射熱負荷量

簑輪雅好(香川大)

 豚体に入射する日射量(日射熱負荷量)を豚体形状に基づいて算定するたあに必要な基礎資料を、体重27、65、88kg豚のサーフエスモデル(体表面を三角形バッチで構成した3次元多面体グラフィックスモデル)を用いて数理解析的に解明した。その結果、豚体に入射する直達日射量を算定する際に必要である法線面平行投影面積、および豚体に入射する天空日射量と反射日射量の算定式を提示し、肥育豚の日射熱負荷量算定例を示した。


(C1O)

乳牛ふん尿スラリーのばっ気処理について

鈴木隆弘・岡康夫・岡田公一・鳥山明夫・山出光一(クボタ)

 乳牛ふん尿スラリーのばっ気処理の基本特性を把握することを試みた。ビーカーを用いた回分実験と、深層ばっ気プラントを利用した連続実験を行った。BOD容積負荷・滞留時間とBODやT-Nなどの除去率との関係が求められた。この閑係より、圃場散布するときの個別条件がわかれば、負荷や滞留時間を設定することにより、適正な処理が得られることになる。


(Cll)

畜舎用風力係数算定のための風洞実験U

小川秀雄・大熊武司(神奈川大)・丸川比佐夫(泉創建エンジニアリング)

 軒部や棟部に開口を有し、また、側面壁や妻面壁が無い場合もある開放度の高い畜舎独自の風力係数を前報に引き続いて風洞実験により求めた。風洞実験は、前報と同屋根形状で緩い勾配の場合を含む4種の屋根形状について、壁の有無を組み合わせた合計139ケースについて行った。また、各ケースの風洞実験結果を前報の結果と併せて構造骨組用の風力係数として示した。


(C12)

細幅サイズ鉄骨梁の耐力に関する実験的研究
−継手及ぴ簡易座屈止めの効果−

小川秀雄(神奈川大)

 低コスト畜舎を建設する際に問題となる細幅サイズの普通H形鋼や軽量H形網を梁部材に使用した場合の耐力を確認するための実大実験を行った。梁の鉄骨サイズ200×100、300×150の2種類について、漸増繰り返し載荷した均合の実験結果概要とともに、簡易な座屈止めの効果、継手部添え板厚が異なる場合の性状の相違、及び軽量H形鋼の耐力について検討している。


(C13)

競走馬の厩舎施設に関する研究
−育成馬の厩舎施設について−

伊東一・川西啓文・福重直輝・奥村隆志(日大)

 育成馬の飼養馬房は2.7m×3.6mの大きさであった。馬房入り口部は給餌口との関係から開放式であり、馬房外壁には二層式のドアが設置してあった。育成馬の飼養については時期により2つ(2歳秋迄:集団飼養、2歳秋から:単独飼養で馴致、トレーニングが主な目的)に分けられており、飼養施設の付帯設備が異なっていた。


(C14)

豚舎尿汚水の浄化処理装置の開発
−パイロットプラントの性能試験−

道宗直昭・古山隆司・福森功・名川稔(生研機構)・畠中豊・志村有通(共和化工)・井上門明(ニチアス)

 豚舎尿汚水の浄化処理を目的とした排水処理装置で、籾がら濾材による濾過装置、間欠曝気槽、沈殿槽、高次処理(機能膜等)装置等から成る装置を開発し、その性能試験を行った。処理能力は3.6m3/日でBOD、SS、窒素等は水質汚濁防止法の排水基準以下に良好に浄化処理することができた。


(C15)

緊プロ型ロックウール脱臭装置の開発
−寒冷地における脱臭性能−

道宗直昭・福森功・古山隆司・名川稔(生研機構)
上原喜四郎(松下環境空調エンジニアリング)・井上門明(ニチアス)・細川吉晴(北里大学)

 寒冷地でも良好に稼働する堆肥化施設等で発生する臭気を脱臭できる脱臭装置を開発した。ロックウールを主材とした通気抵抗の小さな微生物活性の高い脱臭材料を開発し、2m堆積した下部ヘアンモニアの平均ガス濃度200ppm、見掛け風速20mm/秒の臭気を通して脱臭した。


(C16)

堆肥化過程における臭気の低減化

田中章浩・薬師堂謙一・山本克巳(九州農試)

 堆肥化過程での臭気は極めて高濃度で不快なため苦情を招くことが多い。そこで、家畜排泄物の堆肥化過程での臭気を、出来上がり堆肥へ吸着させて、低減化することについて検討した。乳牛糞とおがくずを用いた堆肥化における、堆肥化1及び2週日材料からの発生臭気を吸着させた結果、メチルメルカプタン及びイソ吉草酸濃度は4割、アンモニアは約6割低減化された。試験終了時のアンモニア吸着率0.745g/kg (平均入気濃度250ppm)


(C17)

農業施設における中高齢者の作業に関する研究

奥村隆志・川西啓文・福重直輝・伊東一(日大)・都甲洙(東京大)

 酪農施設(つなぎ飼い式)において、62歳の作業者の実態調査をし作業姿勢、心拍数、作業動線の解析を行った。その結果、給餌作業において前傾、前屈、左右傾、左右捻転姿勢が多く出現し、心拍数の大きな上昇は給餌作業中に多く発生していることから給餌作業の自動化の確立、使用する道具のちょっとした配慮が必要であることが示された。


(C18)

異なる糞尿処理方式をもつ酪農生産システムの複合的指標による評価U

猫本健司(ズコーシャ)・干場信司・河上博美・井上一洋・野田直行・森田茂(酪農大)・池口厚男(畜試)

 糞尿処理の異なる5酪農場を対象として、3つの指標(経済性、化石エネルギー収支および窒素収支)およびそれらを組み合わせた[投エネ/所得]比[MJ/千円]、[窒素負荷/所得]比[kg/千円]によって、酪農生産システムの比較を行った。


(C19)

寒冷外気利用による牛糞尿スラリーの凍結濃縮(1)

河野英之・松田從三・樋元淳一・近江谷和彦(北大)

 ロータリ式製氷機を用い希釈牛ふんスラリーの凍結希薄化を行った。希釈液はロータリー式蒸発器の上部のノズルから散水され、蒸発器表面に当って凍結希薄化される。今回は蒸発器の回転を止めて散水し、蒸発器表面に凍結させた。蒸発器温度は-10℃、-20℃の2条件である。1)蒸発器温度が高い方がCOD・TSともに除去率が高い。2)希釈倍率が高いほどCOD・TSともに除去率が高い。3)散水静止式の方が回転式よりCOD・TS除去率が高い。


(C20)

硫黄酸化細菌の固定化による脱窒

何暁雁・張振亜・前川孝昭(筑波大)

 この研究は、硫黄酸化細菌の増埴速度と硝酸性窒素の除去速度が従属栄養細菌に比べて低いとされていることに対して、反応槽内に硫黄酸化細菌を坦体に固定化し、菌密度を高めて畜産廃水の脱窒処理の効率化を図ることを目的とした。脱窒過程における生成した硫酸イオン舶兎窒に阻害があると考えるので、ここで、硫酸イオンによる脱窒反応への阻害濃度について検討を行った。


(C21)

酪農におけるふん尿処理の実態

加茂幹男・梅田直円(草地試)

 既往の酪農におけるふん尿の処理・利用方式の実態調査を行い、家畜の飼養頭数規模、作付け面積、敷料の使用状況、ふん尿の搬出量、ふん尿処理の技術的条件、処理後の利用状況及び問題点などについてアンケート調査を行った。その結果、牛の飼養管理方式によって、処理・利用実態に特徴があり、繋ぎ飼い方式では圃場面積不足や臭気対策、放し飼い方式では処理能力や販売に対する問題意識が高いことが明らかになった。


(C22)

悪臭低減型液肥の発酵調製技術の開発
−悪臭低減のための分割通気条件−

加茂幹男・梅田直円・山田知哉(草地試)

 1日の総通気時間を8時間として等間隔分割通気を行う場合の通気時間、通気回数、及び通気間隔などが攪拌曝気時の悪臭発生に及ぼす影響について検討した。その結果、スラリーの攪拌曝気開始時におけるアンモニアや硫化水素の発生濃度は、乾物1kg当たりの通気量を2.7〜3.9 L/min、通気分割回数を4回とし、好気的条件を維持することによって低減できることが明らかになった。


(C23)

懸濁培養における硫黄酸化細菌による脱窒の最適条件

張振亜・何暁雁・前川孝昭(筑波大)

 還元態硫黄を電子供与体とする独立栄養性硫黄酸化細菌による脱窒を行った。硝酸性窒素の除去速度は従属栄養細菌に比べて低いとされていることに対して、本研究では、嫌気条件で微量金属塩、Na2S203 (電子供与体)とKNO3(電子受容体)濃度及び好気・嫌気条件を変化させ、細菌の増殖及び脱窒活性への影響を調べ、硫黄酸化細菌の最適培養条件を求めた。


(C24)

合成廃水の硝化工程における栄養塩・微量金属抱括担体の効果

平田桂・院多本華夫・前川孝昭(筑波大)

 馴善した硝化菌を用い、在来法の懸濁液、包括固定化法及び栄養塩包括抱体を用いることで合成廃水450ml(NH4+-N濃度20mg/L)を硝化処理し、処理水のNH4+-N、NO2-N, NO3N及び溶存酸素の濃度を測定し、比較検討を行った。NH4+-N除去率、硝化菌の活性については全て、栄養塩包括抱体(濃度1000倍、充填率10%)を用いたものは抱括固定化法と同等以上の結果であった。


(C25)

メタンのプロパンおよぴブタンに対する溶解特性

Wei BIN・張振亜・前川孝昭(筑波大)

 メタン発酵によるバイオガスが.望ましい温度と圧力で液化石油ガス中に溶解させられれば、それはこのエネルギー利用のポテンシャルを高めることになる。この報告は液体プロパンとブタン中のメタンを溶解した臨界状態について検討したものである。 PR方程式を応用して、278Kと294Kの状態下でのプロパンとブタンに対するメタンの溶解特性を考察した。


(C26)

低温域におけるメタン発酵のスタートアップ

伊藤信之(筑波大)・井上武雄(ダイシン設計) ・前川孝昭(筑波大)

 平成10年夏季より130m3の発酵槽に豚舎廃水をいれ、平成11年初呑までメタン発酵を行った。発酵槽容積の10%程度.種菌として牛糞尿スラリーを入れた乳豚舎廃水を注入し、発酵温度を20℃に低温馴養させた。ガス発生速度(rna/d)は開始61日日で20℃までの温度低下により25℃時の1.12m3から0.44m3まで低下したが.挿発性有横酸は1932ppmから8443ppmへと増えた。


(C27)

ミルキングパーラにおける搾乳作業能率について

高橋圭二・稲野一郎・木村義彰(根釧農試)

 タンデム、ヘリンボーン、パラレルの各パーラ形式の作業能率を調査し、搾乳ストールあたりの搾乳能率からパーラ規模を決定する方法を示した。また、前処理作業内容・手順により、処理時間に大きな差がみられた。前処理時間が長い時には、手順を変更することで、作業時間の短縮が図られ、搾乳能率が向上する。


(C28)

フリーストール牛舎における乳牛行動と牛床快適性の判定法

高橋圭二・堂腰顕・稲野一郎・木村義彰(根釧農試)

 乳牛の搾乳以外の1日の行動は横臥が52.7%、牛珠悸立が15.0%.採食が21.7%である。乳牛の行動が比較的安定している状態での、平均的な牛床の横臥率(観察時の牛床利用頭数に対する横臥頭数の割合)は70〜80%、快適な牛床の横臥率は80%以上である。横臥率が70%以下の場合は、牛床に何らかの問題があると判定できる。


(C29)

筋負担から推定した最適ミルキングパーラビット深さ

稲野一郎・高橋圭二・木村義彰(道立根釧農試)・竹中秀行(道立中央農試)

 ミルキングパーラにおける搾乳作業の労働負荷軽減のため、ピット深さを変え、左僧帽筋の筋電位を測定した。左僧帽筋ではピット深さが大きくなれば筋負担は大きくなる傾向にあった。左僧帽筋活動度を8〜10%とし、適性ビット深さを求めるとパラレルパーラでは身長の53%で上限が56%になる。また、ヘリンボーンパーラでは54%で上限が58%になる。


農業施設学会