要 旨
貯蔵庫は市場状況に合わせて有利に出荷するために設置されたものであるが、今日はむしろ選果場におけるピーク時の労働対策のために積極的に利用されるようになってきている。しかし貯蔵庫容量の決定は経験によってなされており、増産計画を見通したような設計は行われていない。この研究ではこのような背景を踏まえて、代表的な果実を選び、選果場の実態を調査し、別報で報告した選果場シミュレーションモデルが貯蔵庫計画にも用いることのできることを明にした。このために長野県夜間瀬町のリンゴの選果場を調査し、シミュレーションのモデルを作り、モデルの妥当性を調査データを用いて検証した。更にフジ、スターキング、ツガル、ジョナゴールド等主品種の樹齢構成、栽培面積から1985年までの貯蔵庫必要容量を選果場の作業能率との関係で予測した。更にイラン国において作成したモデルがどのように役立つか検討した。主な結果は次のとおりである。
1) 貯蔵庫の容量に関するファクターは、一日入荷量、一日当りの貯蔵庫から出した量、一日出荷量、各種類の収穫と処理期間、リンゴの適当な貯蔵期間などである。
2) 作成したモデルは tool として、異った条件下で必要な貯蔵庫容量を決定することに適用できる。
3) もし青果物の生産量が増加すれば、貯蔵庫の容量と選果処理量の両方を増加しなければ、先に述べた貯蔵の目的は満足されない。
4) 作成したシミュレーションモデルのパラメータ、インプットデータをイランの状態に合わせて変更することにより、イランにおいて適用することができる。