農業施設14巻1号
1983.11,16〜20
論文:

井水散水一重二層ハウスの保温性

小倉祐幸

要 旨

 井水散水一重二層ハウスで温水暖房を併用した場合の保温性について調査した。
 1) 室温20℃を保つときに、反射フィルムと合せて、約17℃の井水を散水する井水散水膜装置を利用する方式で、熱貫流率 0.96 kcal/m2h℃ の良好な保温性が示された。
 2) 一重一層無加温の場合と比較して、地温が10℃も高く、朝6時の上向地熱流は小さい特色が見出された。
 3) 表層の地熱流は日中は下向きであるが、夜間は上向きに転じた。しかし、この値は小さく、保温上の役割は比較的小さかった。
 4) 井水散水による放出熱は、外気温の低下につれて増すという保温上好都合な性質のあることを認めた。
 5) 屋根フィルム・反射フィルムの効果を除き、井水散水膜単独の熱貫流率を試算した。


農業施設学会