農業施設15巻1号
1984.10,7〜21
論文:

2相式メタン発酵装置の開発に関する研究(1)
−豚糞・豚糞尿を基質とする有機物負荷特性−

前川孝昭・山沢新吾・吉川誠司・花岡平

要 旨

 水理学的平均滞留時間の異なる二つの発酵槽を直列に連結し半連続培養することにより、メタン発酵の相分離が可能であることを基礎にして、豚糞および豚糞と豚尿の混合物を発酵基質とする2相式メタン発酵実験を行なった。その結果従来の混相方式(1槽方式)より高い有機物負荷を与えることが可能となり、消化ガス収率も20〜30%増加し、これによって消化ガス発生速度を高く維持することができた。エネルギー利用を目途した場合には有機物負荷(Lvs)を7.5kg-vs/m3/d、VS除去率、VA除去率およびNH4+増加率等の消化液の水質を考慮したときは Lvs = 5.0 kg-vs/m3/d が最適であることを知った。また、各々のメタン生成速度は 1.596、1.447 Nm3-CH4/m3/d である。


農業施設学会