要 旨
牛の生産性を阻害せず、かつ合理的な牛舎の床の設計を行うための基礎データを得る目的で、ホルスタイン種の雌を対象に歩様・歩行荷重・最大蹄圧分布の測定を行った。1肢が接地してから離地するまでに床に与える力のうち、鉛直分力の体重比は前肢で最大60%、平均40%、後肢で最大50%、平均33%程度であり、重心に近い前肢の方が大きい値だった。進行方向の水平分力は前・後肢間に差はなく、制動・駆動は平等に担っていると判断した。進行方向に直角な水平分力は常に体の外側に向かって作用し、前肢では進行方向の水平分力と同等の大きさであるため、歩行は左右へのかなり大きな体重移動を伴っていた。最大蹄圧は蹄負面において10kgf/cm2を越える数値だった。