要 旨
全自動野菜移植機を開発するためには機械適応性の高い苗を育苗することが重要である。この研究は適切なブロック苗の育街法を確立するためにキャベッ苗を用い、土壌硬度と灌水量が苗の生育に及ばす影響、灌水量と根系の生長がブロック強度に及ぼす影響ならびに試作機でのブロック苗の機械適応性を検討した。
最初に土壌硬度とブロックの保水性に開する実験を行ったところ、軟らかいブロックは水分蒸発速度が硬いブロックに比ベ大きく、保水性が小さいことが認められた。生育初期においては、土壌硬度が植物生長に大きな影響を及ぼす因子となるのに対し、移植適期には、軟らかいブロックは十分な水分を保持でぎず、苗が水分ストレス状態となるので灌水量が大きな生長支配因子となることがわかった。灌水量によるブロックの膨長、水分の蒸発に伴う収縮過程で土壌硬度は増加していくが、特に灌水量の多い区ではブロック硬度の増加が顕著である。また播種後37日の計測では根系の生長により約5kgf/cm2の土壌硬度の増加が確認された。
以上から、初期ブロック硬度は2〜5kgf/cm2の貫入抵抗のものを用い、根系の初期生長を促進させ、水分ストレスを避けるため毎日灌水量6ml/株与えて育苗し、移植時まで根系の土壌保持力によってブロック硬度を増加し、機械への適応性を高める方法が有効であるといえる。