農業施設19巻3号
1989.3,155〜163
論文:

バイオマス変換エネルギーの有効利用と地域農村への適合性(2)
−バイオ利用計画立案支援システムの開発研究−

中野和弘・倉田和彦・遠藤織太郎・坂井学・貝沼秀夫

要 旨

 農業におけるバイオマスエネルギ変換技術の導入の際に、計画立案者がバイオマス需要地・供給地の設定や組合せを自由に行い、立案された計画について建設費やエネルギコスト等を提示するシステムの開発を行った。本システムでは与えられたいくつかの需要案に対して立案計画を作成し、それぞれの立案計画を需要量に対する月別供給状況と施設建設コスト等により評価した。その結果、糞尿の圃場還元については、供給率が低いため供給地拡張や堆厩肥化利用を検討すべきであること、メタン発酵による熱供給の場合は、供給施設のちがいにより施設建設費やガスコストに幅があること、またメタンガス発電については、肉牛舎では通年供給が可能であること等を出力画面により検討することができた。本システムは、バイオマス需要量を月別に設定でき、社会的ニーズや住民の要望を直接反映させ、立案された計画の評価を画面出力できるなど、意志決定支援システムとして有効な手段であることが確認された。


農業施設学会