要 旨
籾の乾燥への遠赤外線利用のための基礎データを得ることを目的として、遠赤外線ヒータの昇温・放熱特性と籾の乾燥特性との関係を調べ、以下のことが分かった。(1)遠赤外線ヒータは、ヒータの表面温度が高いほど、入力エネルギに対する放射エネルギの割合が増加する。(2)ヒータの全放射率は、ヒータの表面温度によって変わらない。(3)遠赤外線ヒータはシースヒータに比べて被加熱物を効率よく加熱できるが、固体内部への熱浸透は、ほとんど認められない。(4)遠赤外線加熱では、被加熱物に対して熱源の距離が近いほど有利である。(5)遠赤外線加熱による籾の乾燥において、籾の分光吸収特性および放射エネルギの効果から判断すると、ヒータの表面温度は400℃前後が適当であると思われる。(6)遠赤外線加熱による籾の乾燥定数は、熱風乾燥による既往データと同様にArrhenius式で表される。また、温度が高いほど、放射による効果が高く、乾燥定数の値は急激に大きくなることが分かった。