要 旨
第1報では、寒冷期に密閉したビニールハウス(以下、ハウスと省略)内で切干し大根の除湿乾燥を行い、密閉しない屋内での除湿乾燥と比較し、その有効性を明らかにした。
第2報では、より良いシステムを模索するため、ハウス内除湿循環乾燥における水分および熱収支について検討した。その結果、水分収支では乾燥により蒸発した水分の約半分が除湿機により除湿され、残りの大部分がハウス内面での結露水分となり、何れもハウス外に排出された。すなわち、寒冷期では乾燥により蒸発水分がハウス内面に結露することにより、除湿機の負荷が非常に軽減されることが明らかになり、密閉したハウス内での本システムの有効性が認められた。また、除湿機の電力消費量と除湿水分量の関係およびハウス内面の結露水分量とハウス内空気露点温度、被覆材温度の関係を明らかにした。
一方、熱収支では、ハウス内乾燥機への供給顕熱量は主に透過日射量と装置からの発生熱量であり、特に夜間における装置からの発生熱量がエバポレータ部における着霜を防ぎ、除湿機の連続運転を可能にした。ハウスからの放出熱量は対流伝熱量、放射伝熱量およびハウス内面での結露潜熱量が主なものであった。また、ハウス内に供給される総顕熱量は昼夜で異なっていたが、その構成比率は昼間では供給顕熱量の70%が被覆材を透過した日射量であるのに対し、夜間は95%が装置からの発生熱量であった。一方、放出熱量では対流伝熱量が最も多く、その割合は昼夜全期間を通じて60%以上であった。