要 旨
現在までに一連の模型実験が行われた豚舎を対象として、夏期の換気条件のもとに換気量一定における換気方式;(1)吹出気流方向、(2)吹出気流速と舎内汚染質の濃度分布との関係を明らかにした。尚、本研究においては、CO2を汚染質の対象とした。吹出気流方向はCO2濃度分布に影響を与えたが、吹出気流速に対しては、有意ではなかった。本研究の条件においては、吹出気流方向が45゜の場合、すなわち吹出気流が直接豚房内に流れ込む方向の場合、豚房内および舎内の平均無次元濃度は、他の吹出方向と比較し最も小さくなり適切な吹出方向であった。上述のことは舎内汚染空気を除去する際に、換気量を変えずとも吹出方向のみによって除去が可能であることを示唆するものである。逆に吹出方向が適切でない場合、舎内の汚染質は除去されず、たとえ換気量を大きくしても除去されない場合があると予測される。
吹出気流方向が45゜、60゜の場合、CO2は妻面方向で濃度が高くなる傾向が見られたが、30゜の場合は逆に換気口がある中央断面で濃度が高くなる傾向にあった。
気流の舎内平均の平均流の運動エネルギーとCO2無次元濃度の間に相関は見られなかった。しかし変動の運動エネルギーである乱流エネルギーとCO2無次元濃度との間に相関が見られた。乱流エネルギーが大きくなるに従い、CO2の無次元濃度は小さくなる傾向にあった。