要 旨
前報に続いて、無窓ブロイラ鶏舎を対象として、施設内空気環境レベルの把握と環境改善のための基礎資料を供することを目的に浮遊粉塵濃度と浮流微生物濃度を測定し、施設内の環境特性として次のような知見を得た。微生物と粉塵の舎内濃度分布は似たパターンとなり、粉塵濃度の増加に伴い、一般細菌の濃度も増加する傾向にあることが認められた。微生物の質量付着密度は一般細菌について8.6×106CFP/mgと求められた。この付着密度の相対比は、共乾施設を1.0として、乳牛舎1.8、無窓肥育豚舎2.0、無窓ブロイラ鶏舎10.9の値となった。鶏舎内に堆積する粉塵量は鶏の日齢によって大きな差があることが認められ、鶏の行動と関連すると推察された。堆積粉塵の成分は飼料の成分と鶏糞の成分との中間的性質をもつものであることが示された。鶏舎内堆積粉塵量は1.22g/day/羽、総浮遊粉塵量は0.68g/day/羽であり、合計1.90g/day/羽となった。この鶏舎では平均1万羽、64日間の飼育期間で約1.22tonの粉塵が発生したことになり、そのうちの約2/3が舎内に堆積し、残りの約1/3が換気により舎外へ排出したと推定された。