要 旨
光質がレタスの養水分吸収に及ぼす影響を検討するために、品種‘岡山サラダナ’を簡易人工気象室の中で、明暗各12時間を組み合わせて24時間水耕法により栽培した。用いた光源は白、赤、黄、緑、青で、それぞれを光合成有効放射束密度250、125、62.5μmol・m-2・s-1の3段階の光強度となるように設定した。また、別の強光下(250μmol・m-2・s-1)でレタスを15日間水耕法で栽培し、光質が葉の汁液中ならびに乾物中の無機要素濃度におよぼす影響について調査した。
1)養水分吸収量は、いずれの光源でも強光下で多く、弱光下で少なかった。また、光強度が変化するとき、吸収量の変化が最も大きかったのはCaであり、最も小さかったのはPであった。白および緑色光区では、光強度の変化に伴って、養水分吸収が影響を受けたが、黄、赤色光区では影響が小さかった。青色光区は両グループの中間であった。
2)レタスの養水分吸収に及ぼす光質の影響は、一般に強光下で明瞭であり、弱光下では不明瞭であった。吸水量は白色光区および青色光区が多く、以下緑、赤、黄色光区の順で減少し、黄色光区は白色光区の70%程度と少なかった。無機要素の吸収もおおむね白、青色光区が多く、黄色光区で少ないなど、吸水量と同様な傾向が見られる場合が多かった。
3)植物体の栄養状態を把握するために行った汁液分析において、NO3-N濃度は光質の影響を最も強く受け、白、青色光区で高濃度であり、黄色光区で低濃度であった。これに対し、K濃度は光質の影響をほとんど受けなかった。汁液中Ca、Mg濃度は、中肋では白、青色光区で高く、黄色光区で低いなど、養水分吸収と同様な傾向を示したが、葉身では内外部葉とも赤色光区で高くなった。汁液中のPは青色光区での高濃度が目立った。キーワード:光質, 光強度, レタス, 水耕, 人工光源, 養水分吸収, 汁液, 無機要素濃度, 乾物, 硝酸還元酵素