農業施設24巻2号
1993.9,77〜84
論文:

光質が人工環境下で栽培されたホウレンソウの生育におよぼす影響

福田直也・池田英男・奈良誠

要 旨

 光質が植物の生育に及ぼす影響を検討するために、レタスとホウレンソウを人工環境下で15日間水耕した。光強度は光合成有効放射で250μmol・m-2・s-1(強光)、125μmol・m-2・s-1(弱光)の2段階に設定し、白、赤、黄、緑、青の5種類のランプを光源として使用した。
 レタスでは強光条件下で緑色光区で、処理開始3〜4日後に葉焼け様症状が発生した。また、レタス、ホウレンソウとも、赤および黄色光区で処理開始5〜6日後までに本葉が下向きに巻込むようになった。地上部乾物重は、レタスでは強光および弱光下で、黄、緑、青色光区が白色光区より20〜30%低下した。ホウレンソウは強光下で白および赤色光区の生育が優れ、緑色光区は劣った。また、弱光下では黄、緑、青色光区の生育が著しく不良で、白色光区の30〜50%の地上部乾物重しかなかった。
 光質は葉面積、蒸散、相対成長率、純同化率および比葉面積に対しても影響したが、その影響は光強度や作物によって異なった。光質が作物生育に及ぼす影響について種々の観点から論じた。

キーワード:光質, レタス, ホウレンソウ, 水耕, 生育, 葉面積, 葉面障害, 蒸散速度, クロロフィル, 同化速度


農業施設学会