農業施設24巻3号
1993.11,133〜141
論文:

アイスポンドによる自然冷熱蓄熱技術の開発(2)
−製氷性能と氷質

小綿寿志・佐藤義和

要 旨

 大きさが10m×14m、深さ2mのアイスポンドにおいて、第1報で開発した自動製氷制御プログラムを用いた製氷実験を2冬季間にわたり行った。その結果、札幌においては1冬季間で厚さ2m以上の氷を製造することができた。単位厚さの氷の製造に要する温度−風速積算値(TWIN)は降水量が大きいほど小さくなり、また氷の体積熱的純度(単位体積当りの融解潜熱量の純氷との比率)も降水量が大きいほど小さくなった。各冬季間の降水量が異なったにも関わらず、単位潜熱量の蓄熱に要したTWINはほぼ同じであったことから、潜熱蓄熱のエネルギ効率は降水量の影響をあまり受けないことがわかった。以上の結果から、アイスポンドの建設対象地における冬季間の積算TWINおよび降水量が与えられるならば、製氷可能厚さおよび氷の体積熱的純度を推定することにより、必要なアイスポンドの大きさを簡易的に設計することができることを示した。

キーワード:アイスポンド, 冷熱蓄熱, 製氷, 氷質, TWIN凍結指数, 氷の体積熱的純度


農業施設学会