要 旨
藍藻を用いたCO2固定装置の評価を目的として回分培養を行った。藍藻Spirulina platensisを供して回分培養装置によりCO2固定、NH3固定を実験・測定した。培養液中のCO2、NH3溶存濃度がCO2の固定速度、藍藻の生産速度に及ぼす影響を動力学的に解析した。培地中のCO2およびNaOHの溶液濃度を通常より高めた場合(NaHCO3に換算すると32〜64g/l)、Spirulinaの生産性は僅かに高まった。N源としてNH3-NとNO3-Nを併用したときは、NH3-N濃度が100(mg/l)程度でも生育は順調であった。得られた平均NH3処理速度は1日当り20(mg/l)程度であった。Spirulinaの増殖はNH3-NのみをN源とした場合、その濃度が20(mg/l)程度のとき最も良く、200(mg/l)以上では死滅した。N源をNH3-Nのみとしたときには、NO3-Nを併用した場合に比べ生産性は1/2〜1/3であった。C/N比が10〜20程度の時、CO2固定装置として最適の性能がえられ、平均物質移動容量係数KCO2Laは0.005(1/h)程度であった。藍藻Spirulinaを用いた廃水処理ではN源の濃度や組成の制御が重要な課題と思われる。キーワード: スピルリナ, CO2固定, NH3固定, 動力学モデル, 回分培養