農業施設26巻1号
1995.6,21〜30
論文:

寒冷外気を使った製氷システムの開発とそれによる野菜貯蔵(英文)

松田從三・佐久間忠秋・米沢智嗣・佐藤雅紀

要 旨

 製氷システムは、主として、水排出システム、外気導入システム、製氷槽の3つから成り立っている。
 水排出システムの一つである水排出装置は、ファウンテン・ユニットと呼ばれる。このファウンテン・ユニットは、非常に簡単な時間−温度積算機として使われ、周囲温度に応じて水排出量を調節する。
 寒冷外気は、ファウンテン・ユニットとスプレーノズルの下に位置し、布幕製であり、足場から吊してある。この布幕製氷槽は、排出された水に濡れて凍れば、固い製氷槽になり、氷表面の薄い水の槽を保持できる。
 透明な氷を作るためには、水の1回あたりの排出量を、数ミリ厚さの氷ができるように調節すべきである。実用上はファウンテン・ユニットの設定温度は2℃にすればよい。凍結指数が150℃・min・mm-1になるよう調節する。寒冷外気を利用した、この製氷システムによって寒冷外気を利用して3m以上の厚さの氷を作ることができる。
 大きな氷塊は、低温と高湿度を同時に提供できるため、農産物を貯蔵するには非常に適している。この実験で製造した氷塊110m3を利用して、ナガイモ、ジャガイモを2ヶ月半大きな損傷もなく貯蔵できた。

キーワード:製氷,自然エネルギ,野菜貯蔵,時間−温度積算機,ファウンテン・ユニット


農業施設学会