農業施設27巻4号
1997.3,225〜230
論文:

寒冷外気利用による凍結濃縮・希薄化に関する研究(第1報)
−搾乳廃水の希薄化−

内田博康・白土博康・手塚正博・松田從三・樋元淳一

要 旨

 凍結濃縮技術は、食品の濃縮などに用いられているが、これを廃水処理に用いた例はほとんどない。本研究は寒冷外気を利用した凍結濃縮・希薄化技術によって搾乳廃水の希薄化を目指したものであり、低温恒温室内で基礎実験を行った。その結果、凍結により氷層の溶質濃度は希薄化され、未凍結の液層の溶質は濃縮されることが確認された。また凍結速度が速いほど、氷層に含まれる溶質濃度は高くなり、希薄度(原液のCOD濃度/氷層のCOD濃度)は減少する。また氷層が厚くなるにしたがって、深い位置の氷層ほど溶質濃度は高くなり、希薄度が減少することが明らかになった。これらにより、凍結希薄化された氷層の溶質濃度と凍結速度との関係式が得られた。

キーワード:寒冷外気, 凍結濃縮, 搾乳廃水, 凍結速度, 廃水処理


農業施設学会