要 旨
嫌気性培養試験管を用いて酢酸分解系馴養メタン菌の回分培養を行った。初期菌体接種量の少ない場合において、培養初期のメタン生成量は従来の微量金属塩濃度(0.1mL/L)の時に最大であり、それより高い濃度ではメタン菌への阻害が見られた。しかしながら回分発酵の時間経過につれ、最大のメタン生成量に対応する培地の微量金属塩濃度は高い濃度へ変化し、16日後のメタン生成量は 10mL/Lの微量金属塩液濃度の場合に最大になり、従来の培地微量金属塩濃度の場合の 2.2倍のメタン生成量が得られた。それと比較して接種量の多い場合には、発酵の初期段階においてもメタン生成量は高い培地微量金属塩濃度(15mL/L)の時に最大であった。時間の経過につれ、15mL/L以上の高い微量金属塩濃度の場合のメタン生成量は、15mL/L微量金属塩濃度の時の最大メタン生成量との差が小さくなる傾向が見られた。回分培養開始後2日日から7日日までの間のメタン生成速度を見た場合に、微量金属塩濃度15mL/Lの時のメタン生成速度は従来の培地微量金属塩渡度の場合の 3.7倍になった。キーワード:高効率メタン発酵, 栄養塩最適化, 微量金属塩, 酢酸分解系, 馴養メタン菌