要 旨
任意形状の近似が可能なInterpolating Matrix Method(IMM)をk-ε型3次元乱流モデルの差分計算に導入し、これを単棟両屋根式および半楕円型温室の壁面風圧係数の予測に適用した。その結果、気流の複雑な変化を伴う温室周辺の3次元流れ場についてIMMによる計算が可能であった。特に、単棟両屋根式温室において、IMMにより求めた温室中央鉛直断面の壁面風圧係数は-0.8〜0.6と、従来の矩形メッシュによる計算値に比べて、風洞実験に近づいた値となった。単棟半楕円型温室においても、IMMによる計算では温室中央断面における壁面風圧係数-0.8〜0.5となり、従来の矩形メッシュ法による計算値に比べて風洞実験に近づいた。特に、風上、風下両側壁での風圧は風洞実験とほぼ等しい値となり、任意境界の簡易近似法の導入の有効性が示された。なお、単棟両屋根式温室の平均風速分布では風洞実験結果で見られる風下側屋根付近の逆流が極く一部の領域に限られる点、あるいは、単棟半楕円型温室の風上側屋根の1/4の部分では風圧の低下が依然として小さめである点など、任意境界の近似法の導入だけでは改善されない問題があることも示唆された。キーワード:Interpolating Matrix Method(IMM), k-ε型乱流モデル, 差分法, 単棟両屋根式温室, 半楕円型温室, 壁面係数