農業施設28巻4号
1998.3,203〜208
論文:

養液栽培によるトマトの一段どり栽培に関する研究(2)
−環境要因とトマトの生育−

小林尚司・島地英夫・池田英男

要 旨

 年間の異なる時期にトマトを養液栽培し、温度、光などの環境要因と生育との関係を数式化しようとした。生育ステージ別の積算温度の平均はそれぞれ、播種から開花までが1135.4℃、開花から収穫開始までが1007.8℃、収穫開始から収穫終了までが346.8℃となった。いずれの生育ステージにおいても、日射の強い時期の作型は生育日数が短く、積算温度の値が小さくなり、日射の弱い時期の作型は生育日数が長く、積算温度の値が大きくなった。積算日射量が多い日ほど、その日の平均気温を高く補正し、補正した温度の積算で生育速度を表した。これに基づき予測された生育ステージ別の日数と実際との差は,おおむね前後2日以内であった。この方法により、過去6年間の気象データをもとに播種時期別の生育日数を求め、作付け計画図を作成し、一段どり栽培トマトの計画的生産を理論上可能にした。

キーワード:養液栽培, トマト, 一段どり, 生育速度, 気温, 日射量


農業施設学会