農業施設30巻2号
1999.9,145〜156
論文:
言語:英語

豚体の有効放射面積と形態係数に関する研究(5)
−矩形面に対する88 kg豚の形態係数と肥育豚の形態係数特性−

蓑輪雅好

要 旨
 周囲物体に対する豚体の形態係数を豚体形状に基づいて解明するために、肥育後期に相当する体重が88kgである豚の立位におけるサーフイスモデル(9304個の三角形パッチで構成した3次元多面体グラフィックスモデル)を用い、矩形面に対する88kg豚の形態係数を数値計算で求めた。
 形態係数計算値の百分率誤差は2%以下すなわち精度は有効数字3桁以上であることが、形態係数総和則と誤差伝播法則から推定できた。豚体の側面、正面、背面および天井面に位置する矩形面に対する88kg豚の形態係数算定図を、豚体中心(豚体の全長、最大幅、最大高さそれぞれの中点)から矩形面までの距離と矩形面の大きさを変数として提示した。同様に、豚の蹄部底面が接触している矩形面と蹄部底面よりも下方に位置する矩形面に対する形態係数算定図を提示した。これらの形態係数は豚体の3次元形状を十分に反映していると判断できた。
 88kg豚の形態係数と前報までの27, 65kg豚の形態係数を比較検討した結果、これらの形態係数における大小関係は矩形面の位置によって異なり、必ずしも27kg豚の形態係数が最小で、88kg豚の形態係数が最大ではなかった。また、豚体中心から2m以上離れた側面に位置する矩形面に対する形態係数は、体重すなわち豚体の大きさに関係なくほぼ一定であると推察できた。さらに正面、背面、天井面、床面およぴ豚体中心から2m以下の側面にそれぞれ位置する矩形面に対する形態係数は豚体の大きさによって異なると推察できた。

キーワード:88kg豚, サーフィスモデル, 数値計算, 形態係数, 矩形面, 壁面, 天井面, 床面


農業施設学会