農業施設30巻2号
1999.9,173〜184
論文:

シミュレーテッド・アニーリングによる農業施設の最適配置設計

佐竹隆顕・古谷立美・太田芳彦

要 旨

 共同選果包装施設や予冷・保冷施設をはじめとする農業施設の建設予定敷地内の最適配置設計問題に対して、ヒューリスティックアルゴリズムの一つであるシミュレーテッド・アニーリング(SA)を援用した合理化施工支援のための基本プログラムをC言語により新規に作成するとともに、実用プログラム開発の知見を得るための準備的な配置設計シミュレーションを行った。
 配置設計上の制約条件とした施設と敷地内トラックヤードないしは道路との重なり程度、施設の出入口と同トラックヤードの距離、およぴ各施設の図心間の積算距離などを総合的に評価するコスト関数に基づいてシミュレーションの解の評価を行った。
 また、同じく組合せ最適化問題の解法の一つである山登り法(HC)による最適解と比較検討を行った結果、シミュレーテッド・アニーリングによるコスト評価値は平均で約100低減するとともに解のぱらつきも抑えられており、局所的最適解に捕らわれにくいシミュレーテッド・アニーリングの長所が認められた。

キーワード:組合せ最適化問題, 合理化施工, シミュレーテッド・アニーリング, 農業施設, 配置設計, 山登り法


農業施設学会