農業施設30巻3号
1999.12,267〜273
論文:

液化豆腐おからの嫌気的ガス化(英文)

北村豊・C.L.ハンセン・石束宣明

要 旨

 メタン発酵を適用したおからからの再生エネルギ変換システムの確立を目的として、ベンチスケール完全混合型リアクタから成る嫌気性接触式プロセスを用い、液化豆腐おから上澄液の嫌気的ガス化を実験的に行った。リアクタpHの調整(中性域)操作の下、COD負荷1980〜3440mg/L/dの4実験区(HRT=30日)の定常状態において、72〜80%の有機物除去率が得られた。またプロセスの物質収支・増殖モデルに基づき求められた動力学的変数の解析により、メタン発酵システムの相分離による菌体活性の向上が確認されるとともに、有機物分解効率すなわちガス生成率向上に向けたリアクタ撹拌方式の改善が示唆された。さらに本実験で得られた物質エネルギ収率に基づくシミュレーションの結果、ガス化におけるメタン収率よりもむしろ液化における有機酸収率の向上が、メタン発酵システムによるおからからのエネルギ収率増加に寄与することが示された。

キーワード: メタン発酵, 嫌気的ガス化, おから, 動力学的変数, 再生エネルギ


農業施設学会