農業施設31巻1号
2000.6,1〜9
論文:

養液栽培によるトマトの一段どり栽培に関する研究(4)
−培地資材,根域の制限,給液方法の違いが生育,収量,果実品質に及ぼす影響−

小林尚司・永井耕介

要 旨

 トマトの一段どり栽培では、生育ステージが良くそろうという特徴がある。この特徴を生かし、糖度の高い果実の生産を目的として、NFT栽培における育苗培地資材、遮根透水布による根域の制限、底面からの給液方法の違いが、生育・果実肥大並びに内容成分に及ぼす影響について調べた。
 育苗培地資材については、ロックウールに比べてパーライトでは保水性が低く、生育・果実肥大が抑えられ、果実の糖度は高くなったが、収量の減少が著しかった。ロックウールを詰めた容器の底部を遮根透水布で包んで根域を制限することによっても、生育や果実肥大が抑えられたが果実の糖度は高くなり、この方法のほうがパーライトより収量の減少が小さかった。果実糖度は、ベッド底面へ止水せきを設置するより、鉢底面へ保水布を設置した場合に高くなった。

キーワード: 養液栽培, トマト, 一段どり, 根域制限, 高糖度, 培地資材


農業施設学会