要 旨
バガス繊維を補強材として使用した澱粉質生分解性プラスチックを試作した。アセチル化澱粉とポリカプロラクトン(PCL)の混合物をマトリックスとしてアルカリ処理バガス繊維を添加後、押出成形した。バガス添加量、繊維の平均長及びその分布が引張強度と水分吸収率へ及ぼす影響を検討した。アルカリ処理バガスを0、12.0、15.0%添加した場合、引張強度は添加量に比例して増加したが、21.5%添加した場合、無添加のものと同程度まで低下した。これはKellyとTysonの理論から、エクストルーダーのせん断力により平均繊維長が臨界繊維長の1/2以下になったためだと考えられる。吸収率は処理バガス含量の増加に伴い減少した。これはバガス繊維がアセチル化澱粉より高い疎水性を示すためだと考えられる。この試作品から植木鉢や育苗ポットなどが作製可能であることが示唆された。キーワード: バガス繊維、アセチル化澱粉、ポリカプロラクトン(PCL)、臨界繊維長、引張強度、水分吸収