要 旨
MA包装したキウイフルーツの追熟制御に関する基礎的知見を得ることを目的として、キウイフルーツをエチレン吸着剤とともに、0.03mm 厚の低密度ポリエチレンフィルムにより包装し、1℃で3週間貯蔵した後、貯蔵温度をa)1℃と10℃の間で1週間毎に周期的に変動、同じくb)1℃と15℃の間で周期的に変動、c)1週間毎に1℃ずつ昇温、また3週間目からd)5℃に設定、e)10℃に設定、f)15℃に設定、さらに比較検討を目的として生産地における標準的な貯蔵温度であるg)1℃に設定の各温度条件の下でのMA包装貯蔵実験を行った。
種々の貯蔵温度における糖度、酸度、果肉硬度、蒸散作用による質量損失等の品質変動を貯蔵温度を変えた後1週間毎に測定する一方、市販のキウイフルーツの品質との比較検討を行った。
本実験の結果、8週間の貯蔵の後、貯蔵温度を変動させたキウイフルーツの糖度は12.0〜14.2%Brixの間に分布しており、市販のキウイフルーツの糖度15.7%Brixに比べてやや低い値であった。一方、同じく酸度は、市販のキウイフルーツの値が0.7 citric acid g/100ml であるのに対して、0.9〜1.0 citric acid g/100ml の間に分布しており、市販品に比べて高い値を示した。また、同じく果肉硬度は、10.8〜16.8 N/mm の間に分布しており、市販品の果肉硬度4.8 N/mmに比べて2ないし3倍程度高い値を示した。さらに、8週間の貯蔵の後の質量損失は0.5〜2.0%の間に分布しており、青果物の商品価値を減じない一般的な目減りの限界といわれている5%に比べて十分低い値であった。キーワード: 貯蔵温度変動、キウイフルーツ、 追熟制御、MA包装、品質