農業施設33巻1号
2002.6, 21〜26
論文:

経済的収益性・投入化石エネルギー量および窒素負荷量による北海道の一酪農場の総合的評価

猫本健司・干場信司・河上博美・森田茂・池口厚男

要 旨

 北海道の一酪農場(A酪農場)において、経済的収益性、投入化石エネルギー量および窒素負荷量を調査し、農場全体や家畜糞尿処理における成牛1頭あたりの複合的指標値を求めた。A酪農場全体において、千円の所得を得るために投入した化石エネルギー量([投エネ/所得]比)は450[MJ/千円]となった。また、千円の所得を得るために環境に与えた窒素負荷量([窒素負荷/所得]比)は0.43[kgN/千円]であった。一方、糞尿処理のために投入した化石エネルギー量{[投エネ(糞尿処理)/所得]比}は67[MJ/千円]となり、千円の所得を得る際に糞尿処理過程で発生した窒素負荷量{[窒素負荷(糞尿処理)/所得]比}は0.07[kgN/千円]となった。本研究の手法を用いることにより、収益性に偏重せず総合的な視点から酪農場を評価することの可能が伺われた。

キーワード:複合的評価指標、収益性、投入化石エネルギー、窒素負荷、糞尿処理、[投エネ/所得]比、[窒素負荷/所得]比


農業施設学会