農業施設33巻2号
2002.9, 91〜101
論文:

緑豆及び大豆タンパク質による生分解性プラスチックフィルムの試作(2)
−緑豆及び大豆タンパク質フィルム特性の改善−

チイーピモンチャイ ウイモンラット・石川豊・院多本華夫・前川孝昭

要 旨

 グリセロールで可塑化した緑豆フィルムの特性は、引張強度(TS)が低く、透湿度(WVP)が高いために、包装材料としての商業的な利用には適していないことを前に述べた。本研究では、緑豆およびと大豆フィルムについて、でんぷん(タピオカ、コーン、小麦、じゃがいも)および、可塑剤[ソルビトール、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)]の添加によるこれらの特性の改善について検討を行った。でんぷんを混合した場合、緑豆タンパク質フィルムのTSは、0.244から2.55−3.32MPaの範囲まで増加し、大豆タンパク質フィルムでは0.921から4.91−6.53MPaの範囲まで増加した。WVPは緑豆タンパク質ではタピオカでんぷんの添加により、22.1から5.63×10-11g/m.s.Pa.に低下し、大豆タンパク質では小麦でんぷん添加により10.7から7.01×10-11g/m.s.Pa.に低下した。一方、フィルムの伸度は、この手法では改善されなかった。
 可塑剤の添加では、ソルビトールにより最も特性が改善された。ソルビトールを添加したフィルムのTSは、大豆タンパク質フィルムでは0.921から3.52MPaに増加し、緑豆タンパク質フィルムでは0.264から0.95MPaに増加した。WVPは大豆タンパク質フィルムの場合、8.96×10-11から1.16×10-11g/m.s.Pa.まで低下し、緑豆タンパク質フィルムの場合、15.05×10-11から1.9×10-11g/m.s.Pa.まで低下した。EG,DEG,TEGの場合、TSを改善することはできたが、WVPは高くなった。

キーワード:生分解フィルム、緑豆タンパク質、大豆タンパク質、でんぷん、可塑剤


農業施設学会