農業施設33巻2号
2002.9, 113〜122
論文:

有機性廃棄物のコンポスト化過程で発生する環境負荷ガスの回収と利用

加藤仁・東城清秀・渡辺兼五

要 旨

 コンポスト化過程で発生する環境負荷ガスの再資源化プロセスと作物生産プロセスを組み入れたゼロエミッション型コンポスト化システムを検討するため,小型発酵槽を用いたコンポスト化実験を行い,ガス発生特性ならびに窒素の回収・利用に関して実験を行った。
 コンポスト化過程での二酸化炭素の発生速度は発酵開始から高い値となり,発生速度は6日後には安定して2〜3g/h・kg.DMとなり,18日間での総排出量は2.3kg/kg.DMであった。アンモニアの揮散は二酸化炭素発生速度曲線の2次ピーク後から始まり18日間での総揮散量は7.0g/kg.DMとなった。回収したアンモニア態窒素のうち44%の窒素が再資源化され,20日間の栽培でトマト1株あたり56mgNの窒素が同化され,これをトマトの栽培養液として利用することにより肥料効果も確認された。

キーワード:コンポスト化,環境負荷ガス,ゼロエミッション,生態系


農業施設学会