農業施設33巻3号
2002.12, 167〜172
論文:

家畜飼養管理における近赤外分光法の応用
−血液主要成分の迅速測定法の開発−

陳介余・寺田文典・河野澄夫

要 旨

 血液の主要成分は、家畜生体の貧血または多血症などの有無を調べるための重要な指標であり、精密飼養管理に上可欠な生体情報の一つである。そこで、本研究では、現場での血液成分の簡易迅速測定を目的として採血管をそのまま試料セルとする、インタラクタンス法による家畜血液の近赤外スペクトル測定法及びその装置”BloodSpec-1”の開発を行った。試作した”BloodSpec-1”を用いて栄養状態の異なる山羊及び乳牛の血液試料の近赤外スペクトルを測定し、PLS回帰法により主要成分および特性(ヘマトクリット、ヘモグロビンおよび酸素)の良好な検量線を開発した。採血管をそのまま試料セルとする測定方法は迅速的で実用上で有効であることが明らかとなった。

キーワード:近赤外スペクトル、インタラクタンス、全血成分、ヘマトクリット、ヘモグロビン、酸素、山羊、乳牛


農業施設学会