要 旨
前報に引き続き本報では、数値解析による畜舎内空気分布の解析を行い、特に陰圧換気方式を採用したウインドレス畜舎を対象に、3種の給気方式、すなわち、多孔性天井面を有する拡散型給気、側壁上部のスロット型給気、および妻側上部のスロット型給気方式について畜舎内空気分布特性を比較検討した。数値解析には、前報と同様に、すのこ式床面と多孔性天井面に流路率を導入し、さらに換気特性を判別するため仮想的な汚染物質濃度を用いて舎内空気の交換効率を評価する数値シミュレーションを行った。数値解析結果より、給気口の形状と設置個所によって、また舎内各位置によって舎内の空気交換効率に差異が認められた。拡散給気では、新鮮空気は舎内に微速で給気されるが、一方向流を形成して舎内空気とは効果的に置換されることを示した。他方、スロット給気では、新鮮外気は舎内空間で循環流を伴い急速な広がりを示し、舎内空気と混合希釈するが、舎内汚染物質濃度の減衰の速さは舎内位置によって大きく異なった。舎内空気全体が汚染されていると仮定して、汚染物質濃度1/10までの減衰時間を効率指標としたことにより、各位置における空気交換効率を定量的に表し、給気方式別の換気特性を評価した。キーワード:畜舎、空気分布、空気交換効率、数値シミュレーション、拡散天井給気口、スロット給気口