要 旨
本研究では,鹿児島県の農業で問題となる台風災害,桜島降灰,夏場の高温などの栽培環境の改善を図るため、天候に左右されず、温室より周囲の環境が安定している地下空間に着目し、この地下空間に実用規模での半地下の栽培室を建設することにより、地下栽培システムの開発の可能性を検討したものである。
まず、地中温度と半地下空間内温度の測定を行い、半地下空間の熱収支の解析を行った。同時に比較のため地上のビニールハウス内の温度測定も行った。半地下空間は年間を通じて温度は安定し,昼間と夜間でほとんど温度差は見られなかった。半地下空間での冷房および暖房の熱負荷を試算し、地上ビニールハウスとの比較を行った。この半地下空間は、温度の安定性、一定温度を保つため熱負荷の省エネルギー性から見て有効な方法であることが見出された。キーワード:地下栽培システム、半地下空間、熱収支解析、地温、熱負荷