農業施設34巻2号
2003.9, 135〜142
論文:

粒状セラミックスの流動処理による浄水能の検討と育苗試験

アザド モハメド アブル カラム・石川勝美

要 旨

 グリーンハウスにおいて良質原水の確保や環境保全が重要な課題となっている。本研究では、珪酸塩鉱物の中でとくに成形性、焼結性に優れた天然原料を用い、焼成温度1200℃で焼成し、表面に電荷を有する直径0.8mmの粒状セラミックスを開発した。本セラミックスを水中で流動させる水処理装置により、セラミックスの有する表面電荷を活用して水の浄化能の改善を図り、種苗等の生産の向上に資することを目的としたものである。実験の結果、カオリン粒子が各濃度の凝集剤(ポリ塩化アルミニウム;PAC)に対してフロックを形成しやすくなり、凝集効果が高められた。また界面活性は増加した。さらに塩素の揮発速度は緩やかであり、塩素の効率的利用に寄与した。またメロン種子を供試して種苗工場での初期生育比較の結果、セラミックス処理区の生育は対照区に比べ向上した。以上のことから、粒状セラミックスの流動処理方式は水質改善に寄与することがわかった。

キーワード:粒状セラミックス、流動処理、ゼータ電位、浄水、育苗


農業施設学会