要 旨
作物が環境から受ける影響の大きさを表す指標を探す試みとして、異なる光質の下で栽培したトマト苗の本葉部分のタンパク質の2次元電気泳動を行った。トマト苗として、桃太郎とシュガーランプの2品種を対象とし、波長分布の異なる白色光および黄色光の下で播種後1ヶ月間栽培した。検出されたスポット数量の分布の特徴を調べた結果、両品種とも、分子量方向におけるスポット量の分布の尖度は、波長分布に偏りがある黄色光の方が偏りの少ない白色光区よりも大きかった。一方、等電点方向におけるスポット量の分布の歪度については、両品種とも黄色光の方が白色光区より大きかった。このように、光質の異なる環境条件では分子量方向の尖度および等電点方向の歪度が異なったことから、本手法で形態形成などの生理反応の違いを見いだせる可能性があるものと考えられる。キーワード: 2D-PAGE、2次元電気泳動、クーマシーブルー染色、尖度、歪度