要 旨
搾乳牛ふんと細断バークとを主原料する市販堆肥を用い、堆肥化後熟過程の温度が有機物分解と窒素成分の変化に及ぼす影響を検討した。含水率を50%w.b.に調整した堆肥を容積4Lの密閉容器に充填し、少量の通気を行いながら8週間の後熟を行った。酸素消費速度は開始から約0.3日後に極大となり、その値は60℃区、40℃区、25℃区の順に高かった。積算酸素消費量は、全期間を通じて60℃区が最も高く、40℃区、25℃区の順に多かった。また、有機物分解率も60℃区、40℃区、25℃区の順に高い結果となった。後熟前試料の全窒素は12.8gN・kg-1であり、うち無機性窒素は1%未満であったが、60℃区ではアンモニア性窒素が、40℃区と25℃区では硝酸性窒素が、それぞれ増加した。特に40℃区の終了時の硝酸性窒素は1.44gN・kg-1に達し、後熟温度は窒素組成変化にも大きな影響を及ぼした。キーワード: 家畜排せつ物、堆肥化、堆肥化施設、後熟、温度、有機物分解、硝酸性窒素、アンモニア性窒素