農業施設36巻2号
2005.9、101〜109
論文:

養豚廃水の活性汚泥処理放流水の電気化学的処理

阿部真・前川孝昭

要 旨

 茨城県下の2つ養豚場の3種類の活性汚泥処理後の最終処理水に対して、鉄電極による電気化学的処理を行い、液中の室素とリンの除去効果を調べた処理の過程で、陽極の鉄電極は溶解し、液中に分散した窒素やリンを含む懸濁物や溶解性の分子を取り込んだ凝集体(沈降・浮上物)を形成(電気化学的凝集)すると同時に、電気化学的分解としてアンモニア態窒素や硝酸態窒素の消長が観測された。本論文では、液中の溶解性窒素・リン成分の電気化学的分解を論議するために、混在する沈降・浮上物の影響を考慮した簡単なモデルを提示し、それに基づいて実験結果を整理、考察した。1時間内の処理によって、液中の窒素・リンの除去が凝集体により影響を受けることが示唆され、窒素は原水の処理履歴に違いがみられるが、およそO-30%除去、リンは主に沈降によるとみられる約90%の除去を示した。

キーワード: 養豚廃水、電気化学的処理、数学モデル、鉄電極、電気凝集、懸濁粒子、窒素、リン


農業施設学会