要 旨
畜舎から排出される空気等の低濃度の臭気成分を含む悪臭ガスヘの対策に資するため、既存の生物脱臭技術と比較して施設規模の縮小と低コスト化を目的とした生物脱臭技術について検討した。ヤシガラチップをべースとした脱臭材料を用いて脱臭槽を作成し、その設置面積の縮小化等を図るために脱臭材料層のアンモニアガスの見掛け風速を100mm/sに設定し、濃度20ppm程度のアンモニアの脱臭を試みた。脱臭槽通過前後のアンモニアガスの濃度を測定した結果、平均80%のアンモニアを除去(脱臭)することができた。また、脱臭材料1m3当り平均68.0g/日の窒素成分を分解・除去することができたが、その性能は試験期間を通して大きく変動した。窒素成分の分解・除去性能を低下させる原因は、脱臭材料の温度の低下と脱臭槽からの排水量の増加と考えられた。脱臭材料温度の低下は、送入空気の温度低下などが原因と考えられた。これらにより、窒素成分の分解・除去性能を低下させないために、排水量を低減する散水方法や脱臭材料の温度低下の防止対策について検討する必要が認められた。キーワード: 畜産環境、悪臭、低濃度臭気、生物脱臭、ヤシガラチップ