要 旨
中国・北京市で最大の青果物卸売市場である新発地市場に搬入される青果物の流通時温度管理を対象とし、その生産地から卸売市場に至るまでの青果物品温の経時変化を連続的に計測するとともに、温度管理上の問題点について検討した。得られた温度データから、生産地から卸売市場に至る流通は空荷、積載、輸送、市場内の4段階に大別され、特に積載段階において青果物品温の変動が激しいこと、呼吸熱以外の進入熱があることがわかった。輸送段階における青果物の品温上昇は、流通関係者が技術的な知識を身につけることによって回避することが可能であるものと考えられた。また、品温経時変化データから呼吸速度を推算することによって荷姿ごとの品質低下を比較することで、市場滞貨中における青果物の品温変動幅は荷姿によって大きく異なることが明らかと なった。以上の結果から、青果物の品質保持技術の導入可能性を検討するための定量的指標としては青果物の品温経時変化データが実用的であり、また流通時の各段階における品質低下を回避するには流通関係者が温度管理に関する知識を習得することが必要なものと考えられた。キーワード: 中国、青果物、温度管理、鮮度保持、温度