要 旨
高水分小麦の粒厚による水分選別技術の開発に向け、粒厚変化と穀粒水分の関係を明らかにし、回転式粒厚選別機を用いた粒厚に基づく水分選別試験を行った。
粒厚による水分選別の基礎データを得るために、食糧庁規格縦目箭を用い、収穫された小麦の乾燥前後の粒厚変化を検討した結果、収穫時期が遅くなるに従って穀粒水分が滅少し収穫時の粒厚は小さくなるが、乾燥後の比較では収穫時期が遅くなるに従って粒の成熟、充実により粒厚が大きくなることが認められた。
次に、回転式粒厚選別機による実用試験の準備試験として、先述の縦目箭を用い、粒厚毎の水分の検討を行った結果、高水分小麦を低水分側と高水分側に二分する場合には選別粒厚を3.0〜3.4mm(目開き)程度と設定することが適当との知見を得た。これに基づき回転式粒厚選別機を用い目開き3.O、3.2、3.4mmの篩にて試験を行った結果、粒厚選別による水分選別が可能であることが明らかとなり、穀粒水分35%前後の高水分小麦を水分に基づきほぼ等分に二分割する場合には目開き3.2mmの篩の利用が適当との知見を得た。また、水分30〜45%の小麦は流動性が悪く、選別能率は乾燥後の3割程度であった。キーワード: 高水分小麦、乾燥、粒厚、水分、選別