農業施設37巻4号
2007.3、183〜192
論文:

1O年稼動後の土壌処理システムの窒素除去能力の評価(英文)

前川孝昭・雷暁輝・藤巻晴行・白薇

要 旨

 土壌処理システムの排水処理効果について多くの研究がなされ、その効果が確認されている。しかしながら、土壌処理システム内の土壌温度、土壌水分、窒素濃度について、その分布を検討した研究は極めて少ない。本研究ではつくば市大角豆に設置されている土壌処理システムの窒素除去能力について土壌温度、土壌水分分布を観測することでその評価を試みた。
 土壌表層(10cm深さ)での温度は外気の雰囲気温度に影響を受けやや小さな変動があったけれども、深部の土層においては外気の温度にほとんど影響を受けていなかった。土壌水分は、降雨と蒸発散によって温度と同じ傾向の影響を受けていた。土壌層内窒素の分布は以前のシミュレーション結果と同じ分布を示した。アンモニア態窒素は土壌処理システムを使うことによってきわめて効率よく除去されていた。しかし、硝酸態窒素は脱窒に必要な炭素源の不足が推定され、脱窒が不十分になって排水中に残っていた。

キーワード: 土壊処理、土壌温度、土壌水分、アンモニア態窒素、硝酸態窒素


農業施設学会