農業施設37巻4号
2007.3、199〜206
論文:

高水分小麦の水分選別と乾燥条件
−乾燥条件と小麦粉品質−

金井源太・玉城勝彦・長崎裕司・佐竹隆顕

要 旨

 小麦の粒厚選別による水分別乾燥技術確立を目的とし、粒厚選別後の乾燥条件を小麦粉品質の面から検討した。乾燥工程前の小麦を目開き3.2mmの箭を用いて粒厚選別し、選別区ごとにそれぞれ乾燥した。乾燥条件は、薄層条件で50℃および60℃、ビー力一充填による無通風条件で40℃、50℃、60℃の5条件を設定した。分析は、製粉後、分光測色計およびラピッドビスコアナライザーにて行った。
 粒厚選別については、篩下区、無選別区、篩上区の順に粉色が好ましく、澱粉品質は乾燥工程時に通風が少ない場合でも、低水分の篩下区は劣化しにくく、逆に高水分の篩上区は劣化し易い傾向が認められた。
 乾燥条件について、薄層乾燥では乾燥温度の明確な影響は認められず、無通風条件では乾燥温度40℃の場合には澱粉品質、60℃の場合には粉色が大きく劣化したが、50℃の場合は両品質とも大きな劣化は認められなかった。
 また、通常安全とされる乾燥温度40℃であっても無通風となれば劣化し、乾燥温度が60℃でも充分な通風があれば劣化しにくいとの知見を得た。

キーワード: 高水分小麦、乾燥、粒厚、水分、選別


農業施設学会