要 旨
高水分小麦の粒厚選別による水分別乾燥技術の確立を目的として、以下の試験を行った。乾燥工程前の小麦を目開き3.2mmの回転式選別機にて粒厚選別し、原麦成分を分析した。また、粒厚選別後に循環式乾燥機を用いて乾燥試験を行い、小麦粉晶質について検討した。
原麦成分では箭上区が灰分、タンパク含量とも箭下区より常に高く、無選別区はその中間であった。小麦粉成分でも同様に、灰分、タンパク含量は箭上区が飾下区より常に高く、無選別のものはその中間の値であった。
循環式乾燥機で張込量が同等の場合、初期水分の違いにより、箭下区、無選別区、箭上区の順に乾燥作業が完了し、箭下区と箭上区では7時間程度の差があった。
粉色についてC.G.V.による検討から、好ましい順に箭下区、無選別区、箭上区となり、粉色を低下させるとされる小麦粉中の灰分及びタンパク含量の少ない順と同じであった。
アミログラム、ファリノグラム、エクステンソグラムの結果より、生地特性の違いが認められたが、一般的な優劣を判断できるような相違は認められなかった。キーワード: 高水分小麦、乾燥、粒厚、水分、選別