要 旨
インタラクタンスプローブを用いた近赤外分光法によるフイルム包装豚ロースの迅速な品質評価の可能性を検討する基礎研究を行った。低密度ポリエチレンバッグに真空包装された豚ローススライスの5つの測定点における短波長域(700-1100nm)の近赤外スペクトルを求めるとともに、各測定点毎に原スペクトルならびに2次微分スペクトルを用い、化学分析によるロース中粗脂肪含量を目的変数としたPLS回帰分析を行った。5つの測定点毎に粗脂肪含量の化学分析値とPLS回帰分析による予測値の相関を求めた結果、R=O.91〜O.96(SEP=O.73〜O.80%)の範囲の相関が得られた。また、5測定点の原スペクトルならびに2次微分スペクトルの各々平均スペクトルを用いたPLS回帰分析の結果、化学分析によるロース中粗脂肪含量との間に各測定点毎の相関に比べて高い相関(R=0.97〜O.98(SEP.O.59%)が認められた。一方、ロースの中心部を含み背脂肪に概ね平行な3測定点の平均スペクトルを用いたPLS回帰分析の結果が、5測定点の平均スペクトルに基づく結果とほぼ同様な相関(R=O.97,SEP=O.56〜0.58%)を示したことより、インタラクタンスプローブを用いた近赤外分光法によるフィルム包装豚ロース中粗脂肪含量の高精度かつ迅速評価の可能性が認められた。キーワード: フィルム包装,粗脂肪含量,坪赤外分光法,PLS回帰分析,豚ローススライス