農業施設38巻1号
2007.6、 29〜42
論文:

台風0314による宮古島の園芸施設の被害特性

玉城麿・佐瀬勘紀・森山英樹

要 旨

 2003年9月10日から11日にかけて宮古島に接近した台風0314は、日本の観測史上第7位となる景大瞬問風速74.1m/sを記録した。大多数の園芸施設が被災した中、16事例について調査を実施した。その結果、1)コンクリート基礎の裂壊、2)べ一スプレートの破断、3)梁と側柱を繋いでいる接合ボルトの切断やゆるみ、4)溶接部の破断など、これまでの沖縄の園芸施設における台風被害報告では見られない特徴的な被災例を確認した。
 また、ネット式鋼管施設と角形鋼管プラスチックハウスの被災事例をもとに、同様な破壊現象が生じる可能性のある風速を許容応力度から逆算して求めた。その結果、ネット式鋼管施設における妻面側柱の基礎が引抜けた状態での倒壊は、妻面に風速46.4m/s以上の風を受けた場合に生じる可能性が高いことが確認できた。また、角形鋼管プラスチックハウスの施設肩部におけるアーチ材と側柱を接合するエンドプレート溶接部の破壊は、施設側面から風速37.5m/s以上の風を受けた場合に生じる可能性があることが示唆された。

キーワード: 園芸施設、台風被害、補強材、溶接破壊


農業施設学会